西武中村は「球史に残る選手」 7度目HR王&日本人初の“珍記録”の可能性も

本塁打王&打率最下位なら史上4人目、日本人では初に

 今季の中村は珍記録への期待もかかる。それは、本塁打王と打率最下位を同時に記録するというものだ。

 中村は現在、打率.235、ランキングでは28人中26位、下の2人(楽天:アマダ―、オリックス:安達了一)は規定打席ギリギリなので、打撃が向上しなければ規定打席から外れる可能性もある。そうなると中村の打率最下位の可能性が出てくる。

 本塁打王と打率最下位を同時に記録した選手には、過去に1974年の近鉄ジョーンズ(38本塁打、打率.226)、1987年の広島ランス(39本塁打、打率.218)、2011年のヤクルト・バレンティン(31本塁打、打率.228)の3人がいるが、中村が記録すれば、日本人初となる。もともとアベレージヒッターではない中村には、これはむしろ勲章ではないだろうか。

 中村剛也の初本塁打は2004年7月24日の近鉄戦。この試合では2本塁打を打った。「おかわり君」の異名をとっているが、調子にのると手が付けられなくなるのが特徴だ。

【通算での月間本塁打数】

3・4月 49本
5月 66本
6月 55本
7月 48本
8月 53本
9・10月 76本

 中村はどちらかと言えばスロースターターだが、毎年、シーズン終盤になると「おかわり君」の本領を発揮して、本塁打を量産してタイトルを獲得してきた。今季も、本塁打1位と2、3本差で夏を過ぎれば、十分に可能性はあるだろう。

 西武の4年ぶりのポストシーズン進出のためにも、中村の活躍は不可欠だ。今後の打棒に注目しよう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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