楽天連勝、1.5差で首位ターンも…梨田監督「一喜一憂している場合じゃない」

楽天・梨田昌孝監督【写真:荒川祐史】
楽天・梨田昌孝監督【写真:荒川祐史】

ソフトBとの首位攻防戦に連勝、ペゲーロの驚愕弾には「どこまでいったのか…」

 楽天が最高の形で前半戦を締めくくった。オールスター前最後の試合となった12日のソフトバンク戦(ヤフオクD)。ペゲーロの20号2ランで先制すると、中9日での先発となった岸がソフトバンク打線を6回まで無失点に抑える好投。2-0で快勝した梨田昌孝監督は「大きいのは大きいけど、オールスター後、後半戦にキツイのがある。一喜一憂している場合じゃない」と、オールスター明けに7週連続6連戦があるため、一切気の緩まるところはなかった。

 試合を決めたのは、指揮官も「どこまでいったのか分からなかった。凄いね」と仰天した助っ人砲の超特大の一発だった。両チーム無得点で迎えた5回2死一塁で、“恐怖の2番打者”ペゲーロが打席に。カウント3ボール1ストライクからの5球目。ソフトバンク先発の松本裕が投じた甘いストレートを捉えた打球は右翼席後方にあるオーロラビジョンの下部に直撃。打球速度193.5キロ、飛距離156.4メートルとはじき出された驚愕の20号2ランでリードを奪った。

「あの2点で勝てるとは思わなかったけど、みんなが良く投げてくれた」。このリードを先発の岸ら、投手陣が守り抜いた。「ずっと日曜のデーゲームに投げてきて疲れもあった、少し間隔を空けたかった」という考えで、中9日での先発となった右腕は5回2死までソフトバンク打線を無安打に抑える好投。2死から松田にこの日初安打となる左前安打、上林にも中前安打を許して一、三塁とされたが、代打・長谷川を空振り三振に切ってピンチを脱出した。

 右腕は右手親指にマメが出来て出血し、6回2安打無失点の好投。7回も一度はマウンドに立ったが、「本人はもう1イニングという気持ちだったと思うけど、血を見たら、肘とか肩にきたら困るので代えた」と降板となり、ハーマンにスイッチした。8回は左打者が続くためにルーキーの高梨を送り込み、9回は松井裕が締めくくった。

 敵地での首位攻防戦に連勝して、11日に決めていた首位ターンだけでなく、ソフトバンクとの差を1.5ゲームに広げることにも成功した。前半戦首位で折り返した楽天。この2連戦、がっぷり四つに組んで、ソフトバンクに連勝した意味は大きい。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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