防御率で広島を上回る阪神、先発&救援共に苦しむ燕…セ投手陣の前半戦採点

広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】
広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】

投手陣が安定している広島&阪神

 プロ野球は12日に前半戦を終えた。セ・リーグは広島が首位を独走しており、2位・阪神に8ゲーム差をつけて折り返し地点を迎えた。阪神が貯金7、DeNAが貯金2としている一方で、巨人が球団史上ワーストの13連敗があって借金6、ヤクルトは2度の10連敗を喫するなど、厳しい前半戦となった。

 ここでは、各球団の投手、野手に分け、各球団の前半戦の戦いを、5段階で評価してみたい。まずは投手編。

○1位・広島(52勝29敗2分け)4点

 首位独走を投手面で支えているのはプロ3年目の薮田、そして2年目の岡田。薮田は先発5試合、中継ぎ23試合の登板で、リーグ2位の8勝をマークし、岡田も7勝を挙げている。野村、大瀬良、そして先発と中継ぎ両方で投げる九里の3人が5勝と、万遍なく勝ち星を挙げている。体調不良で出遅れたジョンソンは、まだ4勝止まり。リリーフ陣は守護神の今村を筆頭に、中崎、中田、一岡、ジャクソンが防御率1点台から2点台前半と安定した成績を見せている。欲をいえば、野村、ジョンソンの2本柱の数字が物足りない。そのため、評価は「4」としておきたい。

○2位・阪神(43勝36敗)5点

 チーム防御率3.20は広島を上回り、リーグトップ。12球団でも楽天に続く2番目で、現在の位置につけられているのは投手陣によるところが大きい。特に、チームを支えているのがリリーフ陣。今季、勝利の方程式に抜擢され、防御率0.72の桑原をはじめ、守護神のドリス、マテオ、高橋、岩崎と好成績を残している。先発陣で言えば、秋山。ここまで7勝を挙げ、ローテの一角を担っている。メッセンジャーは8勝と実績通りの働き。能見、岩貞といった先発陣の勝ち星は物足りないが、投手陣全体で白星を掴んでいる。ただ、エースとなるべき藤浪が大不振でファーム暮らし。これだけが大きな誤算だろう。投手陣に限って言えば、この成績は上々といえ、評価は「5」としたい。

中日は助っ人が奮闘、ヤクルトはリーグワーストの防御率

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