他球団も羨む「タナキクマル」 強いチームに「不動の打者」ありは本当か?
セ・リーグでは「不動の打者」5人
【セ・リーグ】
○広島 54勝30敗2分け・1位
1番 田中広輔 ※86試合(86)打率.298、3本、39点、19盗
2番 菊池涼介 81試合(81)打率.281、8本、38点、3盗
3番 丸佳浩 ※86試合(86)打率.320、16本、60点、8盗
○巨人 40勝45敗・4位
3番 坂本勇人 84試合(78)打率.327、9本、44点、11盗
○DeNA 44勝39敗2分け・3位
1番 桑原将志 ※85試合(85)打率.289、9本、31点、9盗
○阪神 44勝38敗・2位
4番 福留孝介 78試合(75)打率.256、7本、36点、1盗
○ヤクルト 28勝55敗2分け・6位
なし
○中日 38勝46敗3分け・5位
なし
広島は同級生トリオの「タナキクマル」がその順番で固定されている。このうち田中と丸は全試合スタメン。この3人が強力打線の原動力なのは間違いない。他球団も羨む不動の上位打線だ。
巨人は、他の選手は目まぐるしく入れ替わっているが、キャプテンの坂本はほぼ固定。首位打者を狙える位置につけている。DeNAの桑原は、昨年からレギュラーになったが、ラミレス監督は全試合1番で起用。出塁率.367は、期待に応えていると言えよう。一方、阪神は金本監督がキャンプの時点で福留のレギュラーを明言していた。4月に40歳を迎えた福留の成績は良いとは言えないが、若手のテスト起用が続く中、中軸を固定したいという考えなのだろう。
やはり打順を固定できるのは、今季好調なチームに限られている。故障者が続出したり、成績不振な打者が多くて「猫の目打線」を組むチームは、上位進出が難しいのだ。今季最後まで、何人の選手が「不動の打者」であり続けることができるだろうか。
(広尾晃 / Koh Hiroo)