米メディア検証 ダルビッシュがライバルへ“禁断”のトレードとなる可能性は?

レンジャーズGMは前向き「ベースボール的に正しい判断なら問題ない」

 では、数々浮上するトレード先の中からアストロズにエースを供出するという選択をレンジャーズがすることはありえるのだろうか。レンジャーズのジョン・ダニエルズGMは、同地区のライバルであることを理由にトレードを拒否することはないと主張しているという。

「もしも、レンジャーズにとってベースボール的に正しい判断ということなら、同じディビジョンでも同じ州でも、私には問題はない」

 記事によると、同GMはこのように語り、アストロズをトレード先から“消去”することはしなかったという。メジャーでは、同地区のライバルに実力者を供出することは好まれないが、ダルビッシュに関しては、この“慣例”は関係ないという。今季限りでFAとなるために、アストロズでのプレーは8月と9月とポストシーズンに限られるというのが、この分析の根拠とされている。

 さらに、レンジャーズとアストロズはここ数年は同地区の優勝を争ってきたチーム同士であるものの、メジャー最大のライバル関係を誇る二大名門とは事情は異なるという。記事では、「レッドソックスとヤンキースのような憎悪は彼らの間には存在しない」と指摘している。

 その一方で、レンジャーズはダルビッシュ放出と引き換えにアストロズから獲得できるトレード要員のクオリティが他球団と大きく変わらない場合、違う地区のチームとのディールを選択するとも分析。あるア・リーグ球団のGMが「もしもダルビッシュを狙っている4チームのマイナー組織が強力なら、私の読みでは同地区ではないどこかのチームと組む(トレードを行う)のではないだろうか」と話していることも紹介している。

 トレード期限が迫る中、26日(日本時間27日)の本拠地マーリンズ戦で先発予定のダルビッシュを見つめる観衆の中に、アストロズはスカウトを送り込むことになると記事では指摘。「彼ら(アストロズ)が今年のトレード期限の王冠の宝石を手にしたいと切望するなら、代償を支払う準備をすべきだろう」とレポートしている。

“禁断のトレード”は実現するのか。締め切りの最後の瞬間まで、日本人右腕の動向に熱い注目が集まる。

(Full-Count編集部)

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