楽天ハーマンが則本絶賛と米メディア「タナカよりもいい速球を投げる」

楽天のフランク・ハーマン【写真:荒川祐史】
楽天のフランク・ハーマン【写真:荒川祐史】

「ノリはメジャーで投げられる」と断言、球数次第ではローテ2番手も示唆

 今季楽天で頼れるセットアッパーとして大活躍する右腕フランク・ハーマンが、同僚の則本昂大について「ノリはメジャーで投げられる。こんなピッチングをする投手は滅多に見たことがない」と大絶賛した。ハーバード大卒の“切れ者”投手は、米データサイト「ファングラフス」に、さまざまな角度から自らのNPB考察を寄稿。その中で、今季は8試合連続2桁奪三振を記録するなど絶好調の楽天エース右腕について分析している。

 8月7日現在、則本は16試合に先発し、10勝3敗、防御率3.37の成績。1イニングあたりの与四球数と被安打数を足したWHIPは1.13だが、すでに151奪三振を記録。1四球に対する奪三振数の割合を示すK/BBは5.03と圧倒的な数字を示している。

 ハーマンは則本について「速球は92~96マイル(約148~154キロ)の豪球で挑んでくる。さらに、消えるようなスプリットと平均以上のスライダーも投げる」と高評価。8試合連続2桁奪三振記録にも触れ、「かつてヒデオ・ノモが打ち立てた記録を破った」と紹介した。

 さらに、ハーマン式スカウティングリポートによると、則本が「レベルアップするために取り組むべきポイントの1つは球数だ」という。則本は、今季ここまで16試合で合計1828球を投げており、1試合平均では約115球を要する。同時に投球イニング数は16試合で115回、つまり1試合平均7回1/3を投げていることになる。1イニングあたりの平均投球数は15.9球で、一般に目安とされる15球よりもやや多い。もしメジャーであれば、先発投手は100球を目安に降板を告げられるため、現在の則本は7回を持たずして降板となる可能性が高い。

 球数がかさむ原因について、ハーマンは「彼は奪三振アーティストだから」と指摘。同時に「カットかシンカーを習得して球数が減れば、(現時点で相当するMLBで)先発3、4番手からローテ2番手にもなれる」とアドバイスを送った。

 また速球とフォークを操る代表格として、則本と元楽天エースのヤンキース田中将大を比較。ハーマンは「現時点でノリモトはタナカよりいい速球を投げる」と26才右腕に軍配を上げた。

 メジャー球団のスカウトから評価の高い則本だが、日米両球界を知る同僚からの評価も上々だ。さらに「地に足のついた性格や練習に対する熱意こそ、最も特筆すべきこと」と、右腕の人間性にも心酔している様子。早ければ今オフにもメジャー移籍の可能性が噂される日本ハム大谷翔平の去就に注目が集まるが、同僚がメジャーでの活躍に太鼓判を押す則本からも目が離せなそうだ。

(Full-Count編集部)

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