ホークス上林、渾身のヘッスラに仲間から猛ツッコミ「弟のマネしたやろ!」

ソフトバンク・上林誠知【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・上林誠知【写真:荒川祐史】

甲子園出場の東海大菅生の実弟が、準決勝で同点のヘッドスライディング生還

 ソフトバンクの上林誠知外野手がチームメートから“総ツッコミ”を食らった。22日の西武戦(ヤフオクD)。先制のホームを踏んだ瞬間に、それは起きた。

 3回だった。先頭の打席に立った上林は遊撃への内野安打で出塁。西武捕手・炭谷のパスボールと、高谷の一ゴロで三塁へと進んだ。続く本多が遊撃への高いバウンドのゴロを放つと、本塁へと突っ込んだ上林はヘッドスライディングで生還した。

 だが、打球を処理した遊撃は、本塁への送球を諦め、一塁へ投げていた。悠々のホームインだったはず。それなのに、なぜヘッドスライディング? ベンチへ戻ると「弟のマネしたやろ!」と、チームメイトから一斉にツッコミを浴びた。

 背景はこうだ。甲子園に出場していた東海大菅生(西東京)の3年生・上林昌義は実弟。この日、花咲徳栄(埼玉)と準決勝を戦った。東海大菅生が2点を追いかける9回1死一、二塁で弟・昌義が代走で出場した。遊撃強襲の安打が外野へ抜けると、一塁から一気に本塁へ。ヘッドスライディングで捕手のタッチを交わす好走塁を見せ、同点のホーム生還を果たした。

 この試合を、ヤフオクドームのロッカールームで、チームメートたちと見ていた兄。実際はこのプレーを真似たわけではなく「打球が抜けたらゴーだったので、スタートが遅れたんです。クロスプレーになると思って…。イメージにはありましたけど…。送球も来ていなくて『何しよんや!』て思いました…」と、上林本人は苦笑いで振り返った。

 とはいえ、この日は西武先発のウルフに打線が苦しむ中で、2安打を放って勝利に貢献。弟そっくりのヘッドスライディングは、ご愛嬌といったところだろうか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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