広島薮田、チームトップ12勝 緒方監督は信頼「周りの見る目も変わってる」

広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】
広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】

修正能力を発揮で7回2失点、「まずは先発での2桁を目指したい」

 広島の薮田和樹が26日の中日戦に先発し、7回を投げて2安打2失点の好投で12勝目を挙げた。広島は6-2で勝利した。

 前回登板で「ワインドアップのリズムが合わず、思うように投げられなかった」という薮田。「セットポジションとワインドアップで歩数が違って、足がうまく合わなくなった」という点を修正してマウンドに上がった。

 立ち上がりの1、2回に四球を与え、4回には先頭打者への四球から福田に2ラン本塁打を浴びた。「序盤は全然、感覚がよくなかったので苦しんだが、アツさん(會澤)になんとか引っ張ってもらった」という薮田は、「フォーム全体のバランスが良くなかった。4回ぐらいからワインドアップにして、腕が振れるようになった。イニングごとに畝コーチにアドバイスを受けて各球種を修正できた」と、5回以降は与えた走者は安打の1人のみで7回まで投げ切った。

 緒方監督は「今日はちょっとセットポジションもワインドアップも、いまひとつのようだった。それでもずっと1安打でいったわけだし、試合中に修正できたのは収穫だった。いい感じでマウンドを降りることができたと思う」と高い修正能力を評価した。

 緒方監督が「巨人戦での完封から、周りの見る目も変わっている」というように、チームトップの12勝で、もはや先発の軸ともいえる存在となっている。最多勝争いでトップの菅野と1勝差とし、この日で100イニングに到達した薮田は「ひとつの目標ではあった。ひと区切りではある」と安堵した表情。ただ、勝ち星については「中継ぎの3勝もあるので、まずは先発での2桁を目指したい」と話し、気持ちはすでに次回の登板に向いていた。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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