新人王候補の中日京田を変えたもの 打撃の転機、そして“同期”からの刺激

不調を救った恩師の教え、実践した日に5打数5安打

 8月9日の本拠地広島戦では、5打数5安打3打点と打席で大暴れ。プロ初の1試合5安打を記録した。それまで調子を崩しており、いろいろ考えて練習に臨んでいたというが、この日の試合前の練習で大学時代の恩師の教えをふと思い出して試したところ、「これはいけるな」という手応えをつかんだ。

「『1、2の3』という間が取れるようになりました。間が取れることで自分のポイントで打つことできて、ボール球にも手を出さないようになりました。うまく間が取れていたので5本打てたのかな、と思います。ナイターが終わって、遅い時間だったんですけど『やっと仰有っていることが分かりました』と仲村監督に連絡をしました」と、嬉しそうに話す。

 DeNAの濱口遥大投手とともにセ・リーグ新人王の有力候補と目されているが、ここまでの結果には「自分が一番びっくりしています。出来すぎだと思います」と謙遜する。

「周りの方からも『開幕1軍目指して頑張れよ』とか『ケガしないように頑張れよ』と言われていたんですけど、正直無理だと思っていました。2月のキャンプでレベルの違いを感じて『できるかな』と不安で。まずは代走や守備固めで試合に出られれば、と思っていました」

 それが、今では遊撃レギュラーだ。4月こそ打率は2割前後を推移したが、5月から徐々に上昇。6月上旬からは打率.270を割ることは、ほとんどない。しっかり結果を残してきたことで、対戦投手の攻め方も変わってきているという。

「最初は甘く見られていたところもあったと思うんですけど、今は厳しいところにきます。相手も研究している。それに対応していかなければいけないと思っています。やっぱりプロのピッチャーは違いますね」と、プロの世界の厳しさを実感しているようだ。

パ新人王最有力候補の西武・源田に刺激

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