ソフトB千賀、変わった無死満塁での境地 成長のきっかけとなったもの

無死満塁のピンチも「初めての割り切り」で最少失点で抑えきる

 1-0で迎えた6回表の無死満塁の場面については「カウントを悪くして歩かせるよりも(打たれて)1-1でいいという考えだった。よく野手がゲッツーを取ってくれた」と、松田宣浩の好判断に感謝。続けて「そういう割り切りができたのは初めてだった」と千賀は語る。

「今までなら全部三振を取ろうと考えるところ。でも『今日のフォークでは無理』と思った。1点で済んでよかったし、その後すぐに(中村)晃さんが返してくれてよかった」

 さらに「去年はただただバッターを抑えようという考えだったが、今は一歩引いて『このバッターはどうだ』と考えるようになれた」と、自らの成長について語った。千賀はそのきっかけについて「ボクの中では侍が大きかった」と、WBC代表経験を挙げる。また、12勝3敗という成績について「登板数もイニング数も少ない中で(去年と)同じ数字を出せたことは、成長したかなと思う」と自信を覗かせた。

「まずは(次の)13勝」と、自己最多の勝ち星を目標に挙げる。昨年、受賞権利の13勝に1勝足りないばかりに最高勝率のタイトルを和田に譲っており、「和田さんには『今年は(東浜)巨に譲るつもりか?』って言われるんです」と言って記者たちを笑わせた。「今年は(タイトルを)1個くらい獲れるように」と、今後の活躍を誓った。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY