「マドンナジャパン」最大のライバル撃破 空気を変えた橘田新監督の言葉

チャイニーズ・タイペイ戦に臨む橘田恵監督(右)と「マドンナジャパン」の選手たち【写真:Getty Images】
チャイニーズ・タイペイ戦に臨む橘田恵監督(右)と「マドンナジャパン」の選手たち【写真:Getty Images】

アジアカップ第2戦でチャイニーズ・タイペイに勝利「これが事実上の決勝」

「第1回 BFA 女子野球アジアカップ」(香港)は3日、大会2日目が行われた。日本は、今大会、最大のライバルであるチャイニーズ・タイペイに6-1で逆転勝ち。韓国戦に続き、連勝した。

 試合前の円陣。橘田恵監督は選手たちに念を押した。

「これが事実上の決勝なんだよ」

 今大会、対戦する5チームの中で最も力があるのがチャイニーズ・タイペイ。日本は高校生世代で挑んでいるが、他国はトップチームの選手で構成されている。チャイニーズ・タイペイは体格も大きく、経験値もあり、WBSC世界女子ランキングでは6位。日本が1位だが、アジア勢では日本に次いでいる。実際、投手は力のあるボールを投げ、打球は鋭く、守備力も高かった。

 日本は我慢が続いた。攻撃ではヒットで走者が出るものの、盗塁でアウトになり、好機を広げられなかった。5回にはヒットエンドランをかけたが、併殺に打ち取られた。投手陣は先発・水流麻夏(神戸弘陵学園高)が4回に1点を失ったものの、好守もあり、大崩れしなかった。

 0-1で迎えた6回の攻撃前。橘田監督は通常の攻撃前とは異なる話を選手たちにした。

「5回の時にも元気を出していこうという話はしたんですけど、6回の攻撃に行く時に言ったんです。『私たちの試合にテレビカメラが入っている。私たちの試合を世界中で見る人がいるんだよ。それなのにこの雰囲気でいいのか』と。とにかく野球が楽しいんだ、楽しい野球をしているんだと伝えることが大事なんだよ、と。

 元気を出していかないと、ということで歌も歌ってね。即興すぎてうまくはいかなかったけど、自分たちで盛り上げようと頑張って、そこで1つになれたかなと思います。多くの言葉を1つずつ伝えるというところはまだまだ難しい。とにかく、楽しく。野球を一生懸命やる姿を他の人に見てもらうんだよ、というところが伝わって粘りにつながったんじゃないかなと思います」

指揮官は試合前の言葉を反省「逆にプレッシャーになってしまったかも」

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