広島M12再点灯 緒方監督はヒーロー称賛「ミラクルの安部の『覇気』の一打」

広島・安部友裕【写真:荒川祐史】
広島・安部友裕【写真:荒川祐史】

1点を追う9回に劇的逆転サヨナラ弾、本人も「まさか入るとは…」

 広島は5日、マツダスタジアムで行われた阪神戦に8-7でサヨナラ勝ちし、マジック12が点灯した。序盤からシーソーゲームの展開で、最終回に安部が逆転サヨナラ2ランを放ち、ペナントレースを決定づける一打となった。緒方監督は「はっきり言って打つとは思わなかったけど、今年の成長を感じる一打だった」と、大仕事を果たした安部を褒めた。

 広島が先制し、阪神が追いつき追い越す展開で、9回には福留の勝ち越し2ランで試合は決まったかと思われた。しかし、その裏、1死から途中出場の野間がヒットで出塁し、安部がドリスの155キロのストレートをライトスタンドに放り込んだ。

 7回には一時は勝ち越しとなるタイムリーを放ち、さらに最後に試合を決める一打を放った安部。この試合は3安打5打点の大暴れだった。「とにかくつなごうという意識しかなかった」と無欲を強調したが、「(ドリスの)武器はまっすぐなので、一番いいボールを叩いてやろうと思った」と、真ん中高めの速球をフルスイング。「外野が前に来ていたので超えろと思ったが、まさか入るとは思わなかった」と、興奮気味に話した。

 緒方監督は「反省の多い試合だったが、最後はミラクルの安部の『覇気』の一打が出て、投手も野手もしっかり頑張った甲斐があった」と、安部が普段から多用する言葉で喜びを表した。「9回はスタンドの応援で空気が変わった」と、指揮官は逆転劇を演出したファンに感謝した後、「また明日から頑張ります」と、マジック点灯には触れることなく会見を終えた。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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