不振にあえぐ清宮を変えた小枝監督の助言、高校通算110号を前に送った言葉

試合前の打撃練習では復調を予感させる打球を連発

 確かに、試合前に行うフリー打撃では、徐々にしっかり捕らえた打球が増えてきている印象があった。フライアウトに倒れても、本来持つ自身の力強い当たりに徐々に近づいている。こうなれば、ホームランを打つ日もそう遠くはないーー。そう予感させる雰囲気があった。

 ホームランを期待されるスラッガーゆえに、求められるハードルの高さも人並みではない。アメリカ、キューバなど好投手に苦しめられた試合もあったが、前日のオランダ戦で放った左中間二塁打のように、逆方向にも強い当たりが出るようになった。復調の道をたどっているサインは、ここかしこに見える。

 7日から始まるスーパーラウンドでは、チャイニーズ・タイペイや韓国などの好投手と対戦する可能性が高い。それだけに、オープニングラウンド最終戦で高校通算110号をスタンドに叩き込み、”これぞ清宮”という打球を世界の地で見せつけた意味は大きい。

 世界ランキング1位の日本が誇る、U-18世代最強打者は、ここからさらに凄みを増し、輝きを放っていくはずだ。

(沢井史 / Fumi Sawai)

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