VRが日米野球界にもたらす変化 選手、審判のトレーニングにも活用!?

レイズは選手のトレーニングでいち早くVRを活用

 オールスター期間に開催されたファンフェスタでは、開催地のマイアミでサンフランシスコ・ジャイアンツのオールスター捕手、バスター・ポージーが日々プレートの後でどういった球を受けているのかが体感できるようになっていた。

 日本の球場でもZOZOマリンスタジアムで試合のVRライブ配信を実施。バックネット裏のネクストバッターズサークル付近にカメラを設置し、その様子をファンが体感できる機会を提供した。横浜スタジアムでもコンコースで360度映像を体験できるブースなどを設置する試みを行っている。

 VRはファンだけでなく、現場でも技術向上、そして選手たちがイメージを明確に持ったまま試合に臨めるように活用されている。楽天の選手たちはNTTデータと共同開発した機器を使って対戦相手のシミュレーションを行っている。MLBでもタンパベイ・レイズがいち早くトレーニングに取り入れ、現在は活用している球団も多くなってきている。

 また、選手だけではなく今後は審判たちのトレーニングにも活用されることになりそうだ。すでにNFLやNBAの他リーグは若手審判の育成などにVRプログラムを導入しているが、その輪がいずれMLBにも広がっていくことになるだろう。

 今ではカラオケボックスや様々なイベントでもVR野球体験ができる空間が設置され、見かけることが増えてきた。日本でも開催されているMLBロードショーのイベントでもVRでホームランダービーを体感できる機会が提供されていた。

 VRのような技術が進化していく事で今後、多くの可能性が広がってくる。そのテクノロジーがもたらす多様性を日米の野球界がどんな形で活用して、楽しみ方を増やしてくれるのか。今後も試行錯誤が続いていくだろう。

(「パ・リーグ インサイト」新川諒)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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