怪我に泣いた右腕・斉藤和巳氏が松坂大輔に愛あるエール「同情はしません」

「同情って一時的な痛み止め薬みたいなもの」

 現在は、トミー・ジョン手術(肘靱帯再建手術)のように肘の手術から戦列復帰する投手は数多いが、肩の手術から完全復帰した投手は少ない。自身と同じく肩の手術を受けた松坂も、覚悟を持って復活の道を歩んでいると信じている。だからこそ「しんどいのは分かるけど、同情はしません」と言い切る。

「心配はしますけど、同情はしません。同情されるのを喜んでいるうちは一人前にはなれない。同情されても、現実は変わらないですから。同情って一時的な痛み止め薬みたいなもの。もちろん、痛み止めになる優しい言葉が必要な時もある。でも、現実は変わりません。

 よく『プロ野球選手って大変やね』って言ってもらったんですけど、そんなことはない。ある意味、恵まれているんですよ。いいも悪いも、目の前の結果が分かりやすくて、それに対してのサラリーは一般の人の一生分を稼げる可能性がある。しかも、怪我をすれば同情してくれるし、成功すればよかったなと思ってもらえる。もちろん、叩かれることもあるけど、有名税ですから」

「投げるだけで人を動かせるって、考えようによっては面白いなって」

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