ホークス千賀6回1失点、規定投球回到達で防御率2位も「すぐ消えるから」

ソフトバンク・千賀滉大【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・千賀滉大【写真:藤浦一都】

苦しみながらプロ入り最多141球「ビールかけに入っときゃ良かった」

 苦しいマウンドとなった。リーグ優勝が決まり、一夜明けての試合となった17日の西武戦(メットライフD)。先発のマウンドに上がったソフトバンクの千賀滉大投手は、試合後「ひどかったですけど、大きく試合を壊さなかったことは良かったです。しんどかったですね。ここ数試合は良くないので、ちゃんと投げられるように修正します」と振り返った。

 本来の姿とは程遠かった。真っ直ぐは150キロ超を計測するものの、全体的にボールが高く、フォークの落ちが悪い。2回1死満塁では、外崎には粘りに粘られ、14球目に右犠飛を許した。この回だけで43球を投げさせられ、2回終了時点で球数は58球。4回で95球に上った。プロ最多となる141球を投げ、なんとか6回までは投げ抜いた。

 結果的には6回5安打1失点と、最少失点で凌いだ。味方が一度は逆転したため、黒星もつかなかった。優勝が決まった翌日のマウンドで、気持ちの面でも少なからず影響はあったはず。「自分としての気持ちは変わらないですけど、何か違うものは絶対にあると思います」と語った。

 登板前日の16日に2年ぶりのリーグ優勝が決定。だが、登板を控えていた千賀は、祝勝会も冒頭部分にだけ参加し、ビールかけがスタートすると、すぐに会場を後にした。「みんなは喜んではしゃいでいましたけど、僕だけは明日があると思って、あまり笑えなかった。今思えば、ビールかけに入っときゃ良かったなと思いますけど」。納得のいかない投球に「マウンドでも、こんなんだったら、ビールかけ参加すりゃ良かったなと思っていました」と話した。

 ただ、この日の6イニングで投球回が131となり、現時点での規定投球回に到達。防御率2.20で、西武・菊池雄星に次ぐ2位に入った。「すぐ(ランクから)消えるから」としたが、「シーズンの規定投球回到達まで、あと12イニングなので頑張ります」とも話した。今季はあと2試合先発する予定。「優勝が決まったので、そういうところ(個人タイトル)。気を抜いたら怪我をするので」と、可能性のある最高勝率、最優秀防御率のタイトルを目指していく。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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