打球が右スネ直撃も6回2失点粘投、敗戦責任背負うハム加藤「自分のミス」

日本ハム・加藤貴之【写真:石川加奈子】
日本ハム・加藤貴之【写真:石川加奈子】

四球をきっかけに同点とされ「簡単に点をあげてしまった」

 日本ハムの加藤貴之投手が17日、本拠地でのオリックス戦に先発。6回4安打2失点と粘投したものの、勝ち負けはつかなかった。チームは延長戦の末に2-4で敗れ「2点を取られたのは自分のミス」と責任を背負い込んだ。

 アクシデントを気力で乗り越えた。2-1と1点リードの4回、先頭の吉田正が放った打球がワンバウンドして右スネを直撃。それでも一度ベンチ裏で状態を確認してからすぐにマウンドに戻ると、4番ロメロから3人で片付けた。

 加藤が悔やんだのは続く5回だ。先頭のT?岡田をこの日初めての四球で歩かせると、9番山崎勝の適時二塁打で同点に追いつかれた。「簡単に点をあげてしまった。ああいうところで1点でも少なくしなければ勝てない」と猛省した。

 打球が当たった影響について「全然大丈夫です」と本人は否定するが、首脳陣の見方は違った。栗山英樹監督は「見ているとやっぱり影響ある感じだった」と言う。吉井理人投手コーチも「影響はあったと思う。コントロールがバラつき出し、球速も少し落ちた。あそこまでよく頑張った」と気迫で6回89球を投げた左腕をねぎらった。

 立ち上がりからボールそのものは素晴らしかった。吉井投手コーチは「いい力加減でキレのある真っすぐを投げていたし、練習している速いスライダーも良かったと思います」と評価する。加藤自身も「ボール自体は前回と一緒で変わらない」と、8回途中3安打無失点と好投した9日西武戦から引き続き好調を維持している。

 だが、昨季に並ぶ7勝目には届かなかった。援護は初回の2点だけ。2回以降味方打線が沈黙する展開の中、2-2の同点で降板した。「同点でいいじゃなくて、1点でも少なければ勝てるので」と、最後まで追いつかれたことを後悔していた加藤。悔しさを晴らすチャンスはまだ残っている。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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