「ファンサービスファーストの原点」日本ハムが球場スタッフを“おもてなし”

観客の満足度を高めるため、スタッフの満足度を高めることが大事

 札幌ドームのオープンテラスが熱気に包まれた。日本ハムは17日、年に1度のスタッフフェスティバルを開催。試合後にボランティアと球場スタッフ450人を招待し、ジンギスカンやビールなどを振る舞った。

 この太っ腹企画は、竹田憲宗社長が就任と同時にスタートさせて今年で3回目。日頃の感謝の気持ちを込め、球団職員が給仕役を務め、参加者一人一人に言葉をかけながら、手厚くもてなした。

 自らねぎらいの声をかけて回った竹田社長は言う。「ファンサービスファーストの原点。心からのおもてなしは、人があってのものですから」。最前線で来場者と接するスタッフが、観客の満足度を高めるための大きな役割を担っている。そんな認識があるからこそ、スタッフを大切にしている。

 ボランティアスタッフは年々増えて、今年は250人が登録。球団職員、球場スタッフ、ボランティアが一体感を持って、ファンサービスファーストを実行している。「実際にお客様から『雰囲気が良い』とか『親切にしてもらった』といった声をいただいています。ありがたいことです」と竹田社長は感謝の言葉を口にする。

 チームは昨季の日本一から一転、今季は5位と低迷しているにも関わらず、観客動員数は順調だ。北海道移転後初めて200万人を突破した昨季の207万8981人超えは難しそうだが、2年連続の200万人突破は確実視されている。Bクラスが確定して迎えた17日のオリックス戦も、満員の4万1138人が訪れた。

 地域に根ざす努力の積み重ねで来場者を増やしている。大盛況に終わったスタッフフェスティバルも、その小さな積み重ねの一つであることは間違いない。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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