セパともにぶっちぎりでV決定 改めて問いたいクライマックスシリーズの意義

ソフトバンク・工藤公康監督(左)と広島・緒方孝市監督(右)【写真:藤浦一都、荒川祐史】
ソフトバンク・工藤公康監督(左)と広島・緒方孝市監督(右)【写真:藤浦一都、荒川祐史】

広島、ホークスともに独走で優勝した今年のペナントレース

 2017年のペナントレースもいよいよ終わりが見えてきた。パ・リーグは16日にソフトバンクが、敵地メットライフドームで西武を下して2年ぶりの優勝を決め、セ・リーグは18日に広島が、こちらも敵地甲子園で阪神を破り、連覇を達成した。リーグ優勝チームがどちらも決まり、ここからの残り試合で注目を集めるのは、クライマックスシリーズ出場権とCSファーストステージのホーム開催権をかけた2位、3位争いとなるだろう。

 ただ、このクライマックスシリーズ、毎度のことではあるが、再びその存在意義を問う声が上がっているのも事実である。

 今季のセパ両リーグは、広島とソフトバンクが首位を独走して優勝を決めた。現在、広島は2位の阪神に11ゲーム差、ソフトバンクは西武に13ゲーム差と、どちらも2位以下に10ゲーム以上の大差をつけている。両チームともに、それぞれのリーグを代表する強さを証明した。

 ただ、クライマックスシリーズ・ファイナルステージではリーグ優勝チームに1勝のアドバンテージが与えられるのみ。優勝を逃したCSファイナル進出チームは、失うものは何もないと思い切ってぶつかってくる。不覚を取る可能性もある。果たして、これほどの大差をつけ、圧倒的な強さを見せた各リーグの優勝チームが進出しない日本シリーズが、真の日本一を決める頂上決戦として相応しいかと言えば、多くの人が疑問を感じるのではなかろうか。

 クライマックスシリーズは、2位、3位にもペナントレース終盤の試合に意味を持たせて消化試合を減らすこと、そして興行という面でメリットがあるのは事実である。ただ、これにより、1年間長く、厳しい戦いを繰り広げて掴んだペナントレースでの優勝の意味合いが軽くなってしまうという見方もある。

より洗練されたシステムが検討されるべき?

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