ハムの「おにぎり君」が豪快2ラン 栗山監督も称賛「横ちゃんらしい弾道」

豪快アーチを放った日本ハム・横尾俊建【写真:(C)PLM】
豪快アーチを放った日本ハム・横尾俊建【写真:(C)PLM】

頭角現す横尾、「うまく体が反応して打てました」

 日本ハムの「おにぎり君」こと横尾俊建内野手が21日、本拠地でのソフトバンク戦で左翼席中段へ豪快な5号2ランを放った。

 3回2死二塁、カウント2-1からの武田が投げた低め144キロ直球をフルスイングした。「本当に無心で打席入りました。狙っていない球でしたが、うまく体が反応して打てました」と自画自賛する一発。栗山英樹監督も「横ちゃんらしい弾道だった」と目を細めた。

 シーズン終盤になって彗星のごとく登場した。同い年の松本剛内野手と一緒に上がったお立ち台。広い札幌ドームで9月に入って4本塁打と量産している理由を問われると「たくさんのファンの皆さんの声援で打球が伸びていると思います」と感謝した。

 球場を沸かせたのは、飛距離だけではなかった。驚異の粘りを見せたのは1死一、三塁で迎えた5回の第3打席だ。3球でカウント1-2と簡単に追い込まれた後、スライダー、フォーク、カーブと変化球を5球続けてファウルで粘り、結果的に12球投げさせて四球を選んだ。フルスイングしながら三振を減らすという難題に挑戦中。その成果を見せた格好だ。

 いつものように指揮官の口からは褒め言葉しか出て来なかった。「なかなか自分のフォームで振らせてもらえない中で、自分の特徴をしっかり出そうとしている」。 相手の攻め方が厳しくなる中での成長ぶりを評価した。

 お立ち台でおにぎりを握るパフォーマンスを求められると、少し困ったように苦笑した横尾。隣の松本に促され、照れくさそうに2回だけさっと握った。そんな真面目で実直なアーチストがひたむきに追求してきた打撃スタイルが、今まさに花開こうとしている。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY