メジャーNO1遊撃手が教科書のような頭脳プレー、解説「子供に見てほしい」

エンゼルスのアンドレルトン・シモンズ【写真:Getty Images】
エンゼルスのアンドレルトン・シモンズ【写真:Getty Images】

アストロズ戦でコレアとアルトゥーベを罠にはめる

 堅守で知られ、メジャーNo.1遊撃手の呼び声も高いエンゼルスのアンドレルトン・シモンズ内野手が24日(日本時間25日)、敵地アストロズ戦で目にも鮮やかな頭脳プレーを見せた。試合を中継した米スポーツ専門局「ESPN」の解説は「これこそ10歳の子供に見てほしいプレー」とし、教科書のようなプレーだと絶賛した。

 圧巻のプレーは1回裏に訪れた。2死一塁で打席に立ったのは、アストロズ若き主砲のコレア。フルカウントから鋭い打球を右翼へ運ぶと、一塁走者だったアルトゥーベが三塁へ疾走した。ここで遊撃守備に就いていたシモンズは、定石通りに右翼カルフーンの三塁送球の中継位置に陣取った。二三塁間の内野芝生の上に、一塁側に背を向けて立ったシモンズは、カルフーンがボールを投げるとやや上体を反らせ、送球をカットせずに見送る仕草を見せた。

 これを見ていた打者走者のコレアは、送球間に二塁を陥れようと一塁ベースを回った。が、これが罠だった。シモンズはカルフーンからの送球をカットすると、振り向きざまに一塁へストライク送球。挟殺プレーのために一二塁間へ走った。一塁クロンからの送球を受けると、この間に本塁を目指したアルトゥーベを見逃さず、一回転しながら本塁へ矢のような送球。捕手がボールを受けたのを見たアルトゥーベは慌てて三塁へ戻ったが、時既に遅し。捕手マルドナドに捕まり、この回3つ目のアウトが記録された。

 MLB公式サイト動画コーナーの「Cut4」では、この衝撃の頭脳プレーを紹介。グラウンドを所狭しと駆け巡るシモンズのGIF映像を紹介すると同時に、「これだけは忘れてはいけない、シモンズから目を離すな」と対戦チームに親切な“警告”を出した。

 試合を中継した「ESPN」で解説を務める元女子ソフトボール米国代表のジェシカ・メンドーサは、シモンズの基本に忠実、かつ機転を利かせたプレーを絶賛。「これこそ10歳の子供に見てほしいプレーです。こうやって野球はプレーするものですよね」と、先を読みながらプレーすることの大切さを伝えた。

 これまでもスーパープレーでファンの目を楽しませてきたシモンズだが、まだまだ未公開の“技”がたくさん控えていそうだ。

【動画】「目を離すな」…シモンズの教科書のような頭脳プレー!

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