WCゲーム敗退のロッキーズ主砲、悔しさの中に見せる向上心「もっと上を」

ロッキーズのノーラン・アレナド【写真:Getty Images】
ロッキーズのノーラン・アレナド【写真:Getty Images】

主砲アレナド、8回にソロ弾放つも最後の打者に

 ロッキーズは4日(日本時間5日)、一発勝負のワイルドカード(WC)ゲームでダイヤモンドバックスと対戦し、最後まで懸命の追い上げを見せたが、8-11で敗退した。

 試合後、ロッキーズの若き主砲ノーラン・アレナド内野手は、無情な現実を受け入れられなかった。

「このチームが得点できるということは証明した。自分たちのやるべきことはできたと思う。収穫の多い1年だったが、最後に負けてしまった。それが何よりも辛い…」

 アレナド内野手は必死に言葉をつないだ。敵地チェイスフィールドで迎えた一発勝負。序盤に6点奪われて劣勢だったチームの中で、主砲は5-8で迎えた8回に目覚めた。1死走者なしの場面で、相手の中継ぎブラッドリーから強烈なソロ弾をセンターに放った。次打者ストーリーも連続ソロ弾で続き、1点差まで詰め寄ったが、8回裏に3点を奪われ、4点差に広げられた。

 1点を返した9回。アレナドは2死一塁の場面で打席に立ったが、二塁へのゴロで万事休す。主砲は最後の打者となり、試合終了を迎えた。

 15年、16年と2年連続で本塁打王&打点王の2冠に輝いた若き強打者は、今季は打率.309、130打点、37本塁打と大活躍。3月に開催された第4回WBCでは、アメリカ代表として参加し、初優勝に貢献した。準決勝の日本戦にも「4番・三塁」で先発していた。

「僕は毎年成長し続けている。でも、来年は打撃でもっと上を目指せると思う。自分が上達する道は、いつになっても見つかる。今日のような長くて厳しい試合に向けて、準備をしなければいけない。今年は本当に特別なシーズンだった。全力を尽くしたよ。WBCも含めて多くの試合を戦った。感触はいいし、成長できたと思っている」

 パワフルな打撃だけではなく、強肩を誇る守備でもファンを魅了する。13年からゴールドグラブ賞を連続受賞している守備の達人は、秘めたる向上心の高さを示した。

「WBC優勝で燃え尽きることなんてなかった。WBCで得たことは、すべて僕の助けになっているんだ。大一番での戦い方を学んだ。今日の試合の状況は、(WBCの)ドミニカ戦や日本戦と同じ状況だったんだよ。あの経験があったからこそ、今日の準備ができた。それが今シーズンにもつながったと思うんだ」

 メジャー5年目で初めて踏みしめたプレーオフの舞台では、悔しさだけが残った。だが、若きスーパースターは、この敗北も来季以降のさらなる進化の糧にするつもりだ。

(Full-Count編集部)

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