前田健太がDバックス右強打者トリオ退治、ロバーツ監督絶賛「右打者キラー」

今季地区シリーズに初登板したドジャース・前田健太【写真:Getty Images】
今季地区シリーズに初登板したドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

プレーオフで本塁打記録の3打者を9球で封じる

 ドジャースの前田健太投手は7日(日本時間8日)、本拠地で行われたダイヤモンドバックスとの地区シリーズ第2戦で、自身初となるプレーオフ勝利を飾った。Dバックスが誇る強打者トリオから9球で3死を奪った右腕に、ロバーツ監督は「右打者キラー」の称号を贈った。

 まさに必殺仕事人だった。逆転した直後の5回1死。2番手シングラーニからマウンドを引き継いだ前田は、2番ポロックを宝刀スライダーで3球三振に斬るとエンジン全開。主砲ゴールドシュミットを遊ゴロに仕留めて5回を締めると、回またぎとなった6回には、先頭マルティネスを4球で空振り三振とした。

 Dバックスが誇る強力無比の右打者トリオは、ポストシーズンでもそれぞれ本塁打を放つなど絶好調。その3人を9球で完璧に封じた日本人右腕について、試合後の記者会見でロバーツ監督は「このためにケンタはロースターにいる」と褒めちぎった。

 前田がプレーオフで期待される役割は、ロングリリーフ、そして右打者対策だ。今季の右打者相手の被打率は.214。「右打者には圧倒的な仕事をしてのける」という監督の評価通り、期待通りの仕事をやってのけると、2連勝で気分良くした指揮官は「彼は右打者キラーだ」と、最高の称号まで授けた。

 完璧なパフォーマンスを披露した前田を9球で降板させたことについて、地元メディアから「もっと投げさせる計画はなかったのか」と再三質問が飛んだ。それでも指揮官は「あれがプラン通り。彼は右打者を打ち取るためにいる」と“右打者キラー”の起用法にこだわりを見せた。
 
 完璧救援で自身にとってのプレーオフ1勝目を手に入れたが、チームが勝利を飾り、そして地元ファンやメディアから「もっと長く」という待望論が飛び出したことこそが、何よりもうれしいことかもしれない。ドジャースの1988年以来となるワールドシリーズ優勝に“右打者キラー”の存在は不可欠になりそうだ。

(Full-Count編集部)

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