スカウトの腕の見せどころ!? 今季活躍した“掘り出し物”ルーキーたち

ドラ9高梨&ドラ5森原はブルペンから楽天の躍進支える

○楽天9位 高梨雄平(JX-ENEOS)
46登板 1勝0敗14ホールド 防御率1.03

 2016年の支配下ドラフトで最大の“掘り出し物”だったのが、この左腕ではないだろうか。楽天の9位指名。このドラフトでは支配下で全87人が指名を受けたが、高梨の名前が読み上げられたのは、なんと85人目だった。だが、左のサイドスローという特長のあるフォームで、開幕1軍の座を掴むと、左キラーの地位を確立。5月はじめに一度、ファームに降格したものの、6月に再昇格を果たし、46試合を投げるルーキーイヤーとなった。

 大事な場面での登板を任され、対左打者には被打率.133という素晴らしい成績で、夏場まで首位に立っていた楽天に不可欠なリリーフとなった。リーグ3位ながらファイナルステージ進出を果たしたクライマックスシリーズでも左キラーとして好投している。

○楽天5位 森原康平(新日鉄住金広畑)
42登板 2勝4敗13ホールド 防御率4.81

 高梨とともに、ルーキーながら、中継ぎ陣の一角で楽天の快進撃を支えた。開幕1軍に名を連ねると、プロ初登板から10試合連続無失点をマーク。勝利の方程式に組み込まれ、守護神・松井裕に繋ぐセットアッパーとして重宝された。ただ、5月末までに26試合に登板と、登板過多は明らかで、徐々に失速。6月10日に出場選手登録を抹消された。

 約1か月半のファームでの再調整期間を経て、8月に再昇格を果たしたが、9月14日に再びファーム落ちとなった。それでも、前半戦の働きは特筆すべきもので、中盤まで首位に立っていた楽天を支えた1人だったのは間違いない。

○西武5位・平井克典(Honda鈴鹿)
42登板 2勝0敗4ホールド 防御率2.40

 源田を3位で指名していた西武からもう1人。ドラフト5位指名だった平井も、いい働きを見せたルーキーだった。右のサイドハンドの25歳。開幕1軍こそ逃したものの、5月23日に初めて1軍に昇格すると、クライマックスシリーズで敗退するまで1軍に居続けた。主にビハインドの展開や、先発が早い回で降板した場合での登板が多かったものの、42試合に登板。防御率2.40と上々の成績を残した。登板する場面もあって、目立つ存在ではなかったものの、西武にとっては大事な役割を果たした投手の1人であった。

ロッテ有吉、阪神糸原も1年目から活躍

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