6回代打攻勢ハマらず、窮地の広島・緒方監督「自分たちの野球をやるだけ」

広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】
広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】

先制リード守れなかった藪田「全体的に制球に苦しんだ」

 広島は23日、マツダスタジアムで行われたセ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第4戦のDeNA戦に3-4で敗れ、アドバンテージを含めた対戦成績を2勝3敗とした。2日間の雨天中止も流れは変わらず。まさかの3連敗で2年連続の日本シリーズ出場へ厳しい状況となった。

 初回に丸の本塁打などで3点を先制したが、中4日での先発となった薮田がリードを守り切れなかった。「全体的に制球に苦しんだ試合だった」と薮田が振り返ったように、3回まで毎回四球を与え、逆転された5回も先頭打者の投手への四球がきっかけとなった。ウィーランドは今季広島戦で3本塁打を記録しており、「ミーティングでも警戒するように言われていた」という薮田だが、「ちょっと慎重になりすぎた」という四球が命取りとなった。

 緒方監督は「毎回、四球という結果からわかるように、コントロールできていなかった」と、序盤から薮田に不安は感じていた。4回には筒香に本塁打を打たれたが、「ホームランの後、3者連続三振と踏ん張っていたので、もう1イニング行かせた」という指揮官の判断が、結果的に裏目に出た。

 攻撃面では、初回に丸の2ランで先制し、さらに新井のタイムリーで幸先良く3点を先制した。しかし、2回以降は追加点を奪えず、逆転された後の6回には無死満塁のチャンスを作ったが、岩本、小窪の代打陣が連続三振で、田中もセカンドゴロに倒れて無得点に終わった。「6回はこちらも仕掛けていったが、結果につながらなかった」と肩を落とした指揮官。日本シリーズに進出するには残り2試合を連勝するしか道はない。

 今季最大のピンチとも言える状況になったが、緒方監督は「後がない状態になったが、焦ることなく自分たちの野球をやるだけ」と、自らに言い聞かせるように会見を終えた。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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