「読まれていた球種」―ダルビッシュKOに米専門家「完璧な投球する必要あった」

スプリンガーを迎えて続投の判断は…「監督はダルビッシュでいくしかなかった」

「初回にブレグマンが(盗塁で)三塁を陥れたところを見ても、彼の球種は読まれていたのだろう。走るにはうってつけのボールだという読みがあったのかもしれない。しかし、ダルビッシュは現在2球種で攻める投手であり、たとえアストロズが球種を読んでいたのだとしても、彼は完璧な投球をする必要があった。そしてアストロズ打線にも賛辞を送りたい。彼らはとても攻撃的なチームであった」

 直球とスライダーを軸とするダルビッシュ。しかも、ワールドシリーズでは「滑る」と言われたボールのせいか、スライダーの扱いに苦しんだ。この日の投球については、リアリー氏は「ダルビッシュは直球のコマンドが今ひとつだった。ストライクは取れていたが、決して質の高いストライクではなかった。変化球もシャープではなくキレに欠けていた」と、どちらの球種も本来の状態ではなかったと見ている。

 一方、ダルビッシュがスプリンガーに本塁打を浴びた場面については、交代が遅かったとの声も挙がった。デイブ・ロバーツ監督も記者会見で質問を受け、「後悔はしていない。あの時点を振り返ると、スプリンガーのホームランとゴンザレスの二塁打以外は強打されておらず、それ以外では、エラーや盗塁、ボテボテのゴロだった」と振り返っているが、リアリー氏も同じ見方のようだ。

「いや、監督はダルビッシュでいくしかなかった。2回は2者連続でゴロアウトを奪えていたし、ブルペンをあそこまで早く投入したくはなかったのだろう」

 さらに、この試合3番手で登板した登板したカーショーを中1日で初めから先発させるべきだったとの意見には「それはGMに聞くべき質問だ。ドジャースは明確な理由とともにダルビッシュをトレードで獲得した。投げさせないためにトレードをしたわけではない。単純に苦しんでいたんだ」と、こちらも間違っていなかったと振り返っている。

 大舞台で炎上し、世界一を逃したという事実は消せない。ただ、ダルビッシュ自身は責任を受け止めながらも「なんですかね…ホントにワールドシリーズでやり返したいじゃないけど、そういうの(気持ち)がもっと出てくると思うので、そういうチャンスのある球団がベストですけど…自分はドジャースでやり返したいです」と前を向いた。“敗因”を追求し、叶えられなかった世界一の夢へと向かって、再び歩き始めることになる。

(Full-Count編集部)

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