最下位に終わったロッテ 巻き返しへ、来季のキーマンは?

打のキーマンは?

 また、打線のキーマンとしては、まずは加藤の名前を挙げたい。今季は8月から1番として先発出場する機会が増え、ここぞというところで勝負強さを発揮した。9月14日の北海道日本ハム戦では最終回に値千金の逆転3ランを放ち、井口の引退試合では5打数4安打と躍動している。俊足を生かした守備でも多くの美技を披露してチームのピンチを救ってきた。来季は、井口新監督が目指す「機動力を駆使したチーム」の象徴として、リードオフマンの役割を果たしたい。

 加藤とともに活躍を期待したい選手は荻野貴だ。毎年怪我に悩まされていたが、9月からはついにそのポテンシャルを発揮する。球界屈指の俊足でリーグトップとなる9月の月間盗塁10を記録。課題の打撃も好調で、9月の月間打率は.356をマークした。来季も切り込み役として、加藤とともに打線をけん引したい。今までシーズンを通した活躍ができず歯がゆい思いもしてきただけに、巻き返しに向けた気力は充分だ。

 最後に、鈴木や角中らとともに中村には打線の中核を担ってほしいところだ。今季は出場試合数こそ減らしたものの、昨季同様に300以上の打席に立ち、打率.275、77安打、9本塁打、32打点と、いずれもキャリアハイの成績を残した。長打率も昨季を大きく上回る.432を記録。来季は尊敬する井口新監督の信頼を勝ち取り、「期待の若手」としてではなく「主力」としての活躍に期待したい。

 今季は順位としては悔しい結果に終わった千葉ロッテだが、9月、10月は月間勝ち越しに成功し、終盤に入ってからは来季に希望を持てる試合も数多くあった。ここまで取り上げてきた選手のほとんどは、シーズン中盤以降の活躍が目立った選手だ。彼らを中心として来季はチーム一丸となり、勝利の喜びを1つでも多く味わいたい。

【動画】ロッテの2017年シーズンを振り返る

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