志願の前倒し参加で苦悶の表情 鷹ベテラン五十嵐が「走り漬け」選択の理由

ソフトバンク・五十嵐亮太【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・五十嵐亮太【写真:荒川祐史】

若手に混じって必死に走り込む38歳の大ベテラン

 苦悶の表情を浮かべていた。ソフトバンクが秋季キャンプを張る宮崎、生目の杜運動公園。日本シリーズを戦っていた1軍の主力組はまだ合流していない。そんな中で、若手に混じって38歳の大ベテランが必死に走っていた。60メートル×10本を3セット。体力に自信のある若手選手ですら息も絶え絶えになる中で、今季プロ20年目の戦いを終えたばかりの五十嵐亮太投手の姿もあった。

 ファームが2日から行っている秋季キャンプ。日本シリーズを戦っていた主力の一部は11日から合流の予定となっているが、基本的にはベテランクラスの選手の秋季キャンプは免除となる。五十嵐も日本シリーズの40人枠のメンバーに入っていた。第5戦ではマウンドに上がり、1失点。日本一を決めた第6戦はベンチから外れていたが、4日まで激戦の最中にいた。キャンプ参加は免除となるはずだったが、右腕は自ら参加を志願した。そしてチーム本隊よりも早くキャンプをスタートさせた。

 なぜなのか。

 五十嵐は「怪我をしてからマトモに走れていない。ある程度走れる体というのを確認したかった。それから、ちょっと休んで、自主トレに入るという段階として、その準備という意味もある」とキャンプに前倒しで参加した理由を説明した。

下半身を作り直すことを選択、「身体がどう変化するのかも確認したい」

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