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栄冠から一転、苦しいシーズン経験…再起目指す元タイトルホルダーたち

タイトルの獲得は、もっとも分かりやすい「一流の証明」の1つだろう。しかし、わずか数年前にその栄冠を手にしながら、今季は苦しいシーズンを過ごした選手たちがいる。

2年連続最優秀中継ぎの右腕は来季に向けた明るい材料も

〇佐藤達也投手(オリックス)
タイトル:最優秀中継ぎ(13、14年)

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 マウンドに上がると、半袖のユニフォームをさらにまくり上げ、打者に突っ込みそうなほどの気迫あふれるフォームから剛速球を投げ込む。オリックスの8回の守りに絶対的な安心感を与えてきたのが、今季6年目を迎えた佐藤達だ。

 プロ2年目の2013年には早くもリーグ2位となる67試合に登板。守護神・平野へとつなぐ8回を任されるようになり、40ホールドを挙げて見事に最優秀中継ぎのタイトルに輝く。翌年も同様に67試合に登板して防御率1.09。抜群の安定感で42ホールドを記録し、2年連続のタイトルを獲得するとともに、チームの6年ぶりとなるクライマックスシリーズ進出に大きく貢献した。

 3年目にしてセットアッパーとしての地位を確立した佐藤達だったが、2015年以降は一転、苦しいシーズンが続く。腰痛に苦しみ59試合、防御率3.22と成績を落とすと、昨季は43試合の登板にとどまり、防御率も自己ワーストの5点台に終わってしまう。そして、復活を期して臨んだ今季は開幕1軍に入ったものの、初登板となった4月1日の楽天戦で1回1/3を投げて5失点。7月上旬まで8試合に登板し、防御率は10.80まで悪化した。

 しかし、来季に向けた明るい材料は多い。7月9日に登録を抹消され、ファームでの調整を経て再び1軍に合流すると、4試合に投げていずれも無失点。好調の要因としては、数字に表れた「スタイルチェンジ」が挙げられる。10月の再昇格前までは、8回1/3を投げて10奪三振。しかし、再昇格後の4イニングスで奪った三振はわずか2つ。そして実際にそのスタイルチェンジの効果は、4試合連続無失点という結果として表れている。

 平野が海外FA権を行使し、メジャーリーグへの挑戦を表明。オリックスの中継ぎ陣には、新たな「柱」が必要だ。今季はルーキーの黒木や2年目の近藤がブルペンを支えたが、まだ若く先輩の薫陶を必要とする2人であり、経験豊富な佐藤達の復活は何よりの力になるはず。腕をまくるパフォーマンスが勝ちを告げる儀式となるように、来季の佐藤達に期待したい。

 今回紹介した選手の他にも、長谷川勇(福岡ソフトバンク)、中村(埼玉西武)のように、今季悔しいシーズンを過ごしたタイトルホルダーたちはまだまだいる。多くが円熟期を迎えようとするベテランだ。かつて栄冠を手にした誇りと確かな実力を兼ね備えた彼らが、来季どのような活躍を見せてくれるか。期待とともに見守っていきたい。

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