175センチ以下、投球フォームに共通点 今季輝いた新顔「左キラー」たち

数々の伝説を打ち立てた「元祖左キラー」

〇大山暁史投手(オリックス)
対左成績:64被打数15被安打0被本塁打21奪三振 被打率.234
〇公文克彦投手(北海道日本ハム)
対左成績:57被打数14被安打1被本塁打18奪三振 被打率.246
〇松永昂大投手(千葉ロッテ)
対左成績:82被打数21被安打0被本塁打21奪三振 被打率.256

 上記3選手も貴重な左の中継ぎとして、左打者を相手に安定した投球を見せた。大山、公文は今季から登板数を増やしているため、来季も計算できる戦力となるだろう。松永は今季の対左の被打率.256だが、昨季は.197と「左キラー」として抜群の働きを披露しており、復調に期待したい。

 また、ここまで挙げてきた「左キラー」はある共通点を持っている。サイドスローあるいはサイド気味のスリークォーターであること、身長が175センチ以下と野球選手としては小柄であること。この特徴が元祖「左キラー」故・永射保氏と重なるのは、決して偶然ではないだろう。永射氏は、「左キラー」の先駆けとも言われる左のサイドスロー。広岡達朗監督時代の西武でワンポイントとして活躍し、数々の伝説を打ち立てた。

 今季、パ・リーグの打撃部門の上位に名を連ねている選手の中にも、左打者は多い。先に挙げた秋山、柳田以外にも、源田壮亮内野手(埼玉西武)や西川遥輝外野手(北海道日本ハム)、銀次内野手(楽天)、茂木栄五郎内野手(楽天)などだ。主軸である彼らを抑えるということは、自身のチームに流れを引き寄せる役割を果たすということだろう。その希少性を存分に駆使して、大きな大きな1死を奪う「左キラー」に、来季以降も注目してほしい。

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