選手として、指導者として…変わらぬ存在感、パ・リーグ『松坂世代』の現在

楽天では選手だけでなく、コーチも「松坂世代」として存在感

 埼玉西武では貴重な内野のユーティリティープレーヤーとして、いぶし銀の働きを見せていたのは渡辺直人内野手。公式戦終了翌日の10月6日に戦力外通告を受けるが、古巣・楽天が獲得に名乗りを挙げ、11月21日には球団が契約合意を発表。30日に行われた会見では背番号26のユニホーム姿を披露した。

 2010年以来の楽天復帰となる渡辺は、入団1年目からレギュラーを獲得。堅実なプレーと誠実な人柄で楽天ファンを魅了した。ところが2010年のシーズン終了の12月、契約更改を終えたにも関わらず横浜への金銭トレードが突然発表される。会見では楽天ファンについて聞かれ、思わず涙を流す一幕もあった。あの涙の会見から約7年、頼れるベテランとなって古巣に帰ってきた。

 最後に紹介するのは、指導者として着々とキャリアを積んでいる楽天の平石洋介コーチだ。PL学園-同志社大-トヨタ自動車とアマチュア野球界のエリートコースを歩み、楽天1期生として入団。2011年の現役引退後は2軍コーチ、1軍打撃コーチ補佐などを経て2016年からは2軍監督に抜擢される。

 イースタンリーグで2年連続2位と結果を残し、来年からは1軍ヘッドコーチ兼打撃コーチとして梨田昌孝監督を支える立場となる。球団側の平石コーチに対する期待度を見ると、将来的には楽天初の生え抜き監督、そして「松坂世代」で最初に監督となる可能性も高い。

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