ロッテ鈴木、1000万円増の1億1000万円更改 主将制廃止も「試されるのは来年」

契約更改に臨んだロッテ・鈴木大地【写真:細野能功】
契約更改に臨んだロッテ・鈴木大地【写真:細野能功】

不振で始まった序盤戦「正直怖かった。滅茶苦茶な精神状態だった」

 ロッテの鈴木大地内野手(28)が12日、ZOZOマリンの球団事務所で契約更改。1億円から1000万円増の1億1000万円(金額は推定)でサインした。

 開幕の4月、チーム打率1割台と球史に残る貧打線にあって、今季キャプテンとして孤軍奮闘し、4月打率.325、3本塁打、10打点を記録してチームを引っ張った。夏場に調子を落とし、7月は打率.176と不振に陥ったが、8月には打率.326と復調。最終的には143試合に出場。打率.260、52打点は昨年を下回ったが、本塁打は自己初の2桁に乗せ11本塁打を記録した。

「申し訳ない気持ちで(契約更改に)入ったが、1年間全試合に出て続け、キャプテンとしての1年間を評価してもらった。チームの中心として責任を感じている」

 遊撃から二塁にコンバートされ、春のキャンプでは野球少年の頃のような気持ちで取り組み、ゴールデングラブ賞にも輝いた。その二塁も1年で三塁へのコンバート。ドラフト1位の高校生ルーキー安田(履正社)と競うことになるが、「もう1度レギュラーを獲ることからスタートする」と言う。

 来季から井口新監督の方針でキャプテン制がなくなる。「肩の荷が下りたと言われるのはダメ。(4年間のキャプテンが)どうだったのか、試されるのは来年だと思う」と新たな気持ちで臨む。二塁コンバートから始まって、「正直怖かった。滅茶苦茶な精神状態だった」という4月の歴史的落ち込み。リーグ最多の18死球で削られもした。

 井口引退、伊東監督の退任と激動の1年を振り返って、色紙には「糧」と書いた。「(そうした得難い経験が)ターニングポイントになり、(来季の)糧になるように」との思いだ。目指すは一流打者の証明である初の打率3割、そして「(来年は)最高の1年にしたい。ビールかけも楽しそうだし」と鈴木。2010年下剋上日本一以来の選手やファン、皆が笑えるシーズへ、チームを引っ張っていく覚悟を示した。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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