“笑”撃サヨナラ打、甲斐の驚愕送球も　今季の好珍プレー【ホークス編】

上林、柳田、中村晃のレーザービーム集も

（1）柳田、“笑”撃のサヨナラ打
　2年ぶりの日本一となったソフトバンクでの今季ナンバーワンの珍プレーはこれだろう。6月6日のヤクルト戦。同点で迎えた延長10回2死三塁で、柳田がヤクルト・久古のシュートを捉えた打球は三塁線への力無いボテボテのゴロ。あまりに力なく転がった打球だったため、ヤクルト内野陣は処理を諦め、ファールゾーンへと切れるのを待った。だが、今季新たに張り替えられたヤフオクドームの人工芝は芝が立っており、打球は急激に勢いを失い、三塁線ギリギリでピタリと止まった。久古が膝からガックリと崩れ落ちる映像はファンの間でも話題となり、翌日にはヤクルトのマスコット「つば九郎」が恨めしげにボールを転がし、グラウンドを確認するシーンもあった。なお、柳田は翌7日の同戦で145メートルの超特大弾をかっ飛ばした。

【好プレー】
（3）レーザー3発
　8月26日のロッテ戦。6回無死一、二塁でロッテ角中が千賀から放った打球は一、二塁間を抜けて右前へ。チャージをかけた上林は勢いよく本塁へ返球。矢のようなノーバウンド送球で、本塁を狙った二塁走者の鈴木を刺した。6月10日の阪神戦では、4回2死二塁から俊介の放った中前打を処理した柳田が、こちらもノーバウンドのレーザービーム送球。二塁走者の糸原を刺すことに成功した。翌11日の同戦では、2回2死一、二塁から大和の放った左前安打を捕球した中村晃が本塁へ好返球。三塁を回った鳥谷を刺し、アウトとした。

（2）5年連続ゴールデングラブ賞の美技
　ソフトバンクがリーグ優勝を決めた翌9月17日の西武戦。6回1死で西武・山川が放った打球は高いバウンドとなってマウンド上の千賀の頭上を越えた。中前へと抜けようかという当たりだったが、二塁ベース後方まで回り込んだ今宮が、打球が弾んで打球が上がってくる難しいところで、グラブを伸ばしてキャッチ。そのまま一回転すると、矢のようなスローイングで一塁へと送球し、間一髪のところで山川をアウトにした。

（1）甲斐の“キャノン砲”が炸裂
　7月19日の西武戦。4回にそのプレーは飛び出した。先発の松本裕が先頭の栗山、続く外崎に連打を浴び、無死一、二塁のピンチを招いた。その好守は続く炭谷への初球に起きた。バントの構えをしていた炭谷は、外角へのストレートを見逃す。その瞬間に、甲斐は矢のような送球を二塁へ送った。離塁が大きくなった栗山は、水気を含んだグラウンドに足もとられて、あえなくアウトとなった。実はこのプレー、ソフトバンク内野陣によって、狙われたプレーでもあった。4月11日の日本ハム戦では2回1死一、三塁で、日本ハム大野がセーフティースクイズを見逃すと、離塁が大きくなった岡大海を矢のような送球で刺すなど、ファンの目を釘付けにするスローイングは度々あった。