【投手の球数を考える】シーズン3000球が限界のNPB、3000球が“基本”のMLB

MLBで昨季3000球以上を投げたのは33人

 昨年、MLBで3000球以上投げた投手はこんなにいる。

【アメリカン・リーグ】

1ジャスティン・バーランダー(2球団)3531球(33登板 107球)
2クリス・セール(レッドソックス)3428球(32登板 107.1球)
3クリス・アーチャー(レイズ)3406球(34登板 100.2球)
4リック・ポーセロ(レッドソックス)3383球(33登板 102.5球)
5ケビン・ガウスマン(オリオールズ)3357球(34登板 98.7球)
6マルコ・エストラーダ(ブルージェイズ)3246球(33登板 98.4球)
7アービン・サンタナ(ツインズ)3235球(33登板 98球)
8トレバー・バウアー(インディアンス)3148球(31登板 101.5球)
9マーカス・ストローマン(ブルージェイズ)3143球(33登板 95.2球)
10マーティン・ぺレス(レンジャース)3097球(32登板 96.8球)
11リッキー・ノラスコ(エンゼルス)3091球(33登板 93.7球)
12ルイス・セベリーノ(ヤンキース)3082球(31登板 99.4球)
13ドリュー・ポメランツ(レッドソックス)3080球(32登板 96.3球)
14カルロス・カラスコ(インディアンス)3058球(32登板 95.6球)
15ウェード・マイリー(オリオールズ)3054球(32登板 95.4球)
16ジェイソン・ハメル(ロイヤルズ)3029球(32登板 94.7球)

 アメリカン・リーグでは、タイガースとアストロズで投げたバーランダーが3531球を投げている。以下、16人が3000球以上。ちなみに田中将大は2810球で21位だった。

【ナショナル・リーグ】

1ジオ・ゴンザレス(ナショナルズ)3364球(32登板 105.1球)
2ゲリット・コール(パイレーツ)3298球(33登板 99.9球)
3ジェフ・サマージャ(ジャイアンツ)3273球(32登板 102.3球)
4タナー・ロアーク(ナショナルズ)3216球(30登板 107.2球)
5ジェイコブ・デグロム(メッツ)3168球(31登板 102.2球)
6ザック・グリンキー(ダイヤモンドバックス)3163球(32登板 98.8球)
7ランス・リン(カージナルス)3151球(33登板 95.5球)
8カルロス・マルティネス(カージナルス)3132球(32登板 97.9球)
9ジョン・レスター(カブス)3131球(32登板 97.8球)
10マックス・シャーザー(ナショナルズ)3111球(31登板 100.4球)
11ザック・デービス(ブルワーズ)3089球(33登板 93.6球)
12ダン・ストレイリー(マーリンズ)3085球(33登板 93.5球)
13パトリック・コービン(ダイヤモンドバックス)3084球(32登板 96.4球)
14フリオ・テヘラン(ブレーブス)3074球(32登板 96.1球)
15クレイトン・リチャード(パドレス)3045球(32登板 95.2球)

 ナ・リーグでも3000球以上投げた投手は15人いる。MLB全体では、シーズン中にリーグを移動して3000球以上を投げたホセ・キンターナ(3176球、ホワイトソックス/カブス)、ダルビッシュ有(3054球、レンジャース/ドジャース)がいるので、33人になる。

 MLBの球団数は30、1球団に1人は3000球投手がいることになる。MLBの先発投手は、NPBよりも多くの球数を投げている。

 しかし、1先発登板あたりの球数が100球を超える投手はア・リーグ、ナ・リーグともに5人だけ。ほとんどの投手が100球以上投げるNPBとは大きく異なっている。

 143試合制のNPBの先発投手は中5~6日でシーズン25試合前後登板し、110球前後で降板している。162試合制のMLBでは、中4~5日でシーズン32試合前後登板し、100球以下で降板している。

 MLBとNPBでは、先発投手の環境は大きく異なることがわかる。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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