「死闘」のWSで得た経験…前田健太が抱く世界一への思い「一層強くなった」

ドジャース・前田健太【写真:盆子原浩二】
ドジャース・前田健太【写真:盆子原浩二】

WS第7戦で敗れた悔しさと同時に味わった「スッキリした気持ち」

 ドジャース前田健太投手が27日(日本時間28日)、本拠地ドジャースタジアムで開催されたファンフェスタに出席した。デーブ・ロバーツ監督やエース左腕クレイトン・カーショー投手らとともに、新シーズンへ向けて約3万人のファンから熱いサポートを受けた。

 年明けは寒さが続いた日本とは一変、南カリフォルニア特有の強い日差しを受ける中、充実のオフを過ごした様子の前田は、改めてワールドシリーズへの思いを語った。

「改めて、去年経験したことでワールドチャンピオンになりたいという思いは強くなりましたし、あそこを経験できたことによって、ワールドチャンピオンっていう世界も少し見ることができた。今まではまったく想像できなかったですけど、あと一歩で手が届くところまでいけたので、そういう意味ではより一層強くなった。目標にしたいと思います」

 昨年はアストロズとワールドシリーズ第7戦まで戦ったが一歩及ばず。両チームが繰り広げた一進一退の攻防を「『死闘』って感じだった」と振り返る。

「去年は負けてもちろん悔しいですけど、やりきったって感じはありました。最後の最後で負けてしまったんで、悔しい思いはありましたけど、すごくスッキリした気持ち。結構『死闘』って感じだったので、疲れ果てたっていうのもある。次の日くらいはちょっと悔しさは残っていましたけど、ある程度(気持ちを)早く切り替えられたと思います」

 ポストシーズンでは慣れない救援という役割を全うし、痺れる場面で快投を続けた。ワールドシリーズでも存在感を見せつけたが、「人生の中で一番一番緊張しましたし、プレッシャーを感じた登板だった」という。だが、その経験を得たからこそ、メジャー3年目の今季はこれまでで一番楽しみなシーズンとなりそうだ。

 初詣の絵馬には「18勝」としたためた。「目標は大きく。最高が16勝なので、それ以上できたらいい」と頼もしい。ファーハン・ザイディGMやロバーツ監督は、前田の先発起用を明言。右腕自身も先発で勝負をかける。

「先発ローテを守れないっていうのはすごく悔しいことなんで、しっかり守れるようにやっていきたい。ポストシーズンは中継ぎでいい経験もできたので、それをしっかり生かせるように頑張っていきたいと思います」

 先発投手としてワールドシリーズのマウンドに上がるためにも、キャンプでしっかり立ち位置を固めたい。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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