投打にMLBで実績のある選手揃う 2018年ロッテ外国人チェック
ドミンゲスは2007年の米ドラフト全体12位
◯内野手
ドミンゲス28歳(新加入)
ドミンゲスは185センチ、97キロの右打ちの内野手。高校から、2007年ドラフト1巡目(全体12位)でマーリンズに入ったエリート選手。長打力に加え、三塁手としての守備能力も高く評価された。2011年にMLBに昇格。翌年にはカルロス・リーとのトレードでアストロズへ。2年目の2013年にチーム2位の21本塁打、77打点を挙げる。
翌年も16本塁打を打つが、打率は.215。出塁率は.256。粗っぽい打者という評価となった。翌年に戦力外となり、ブリュワーズ、ブルージェイズ、レッドソックスと渡り歩くがこの間のMLB出場はブルージェイズの5試合だけ。今年になってロッテと契約した。マイナーでもずっと三塁を守り、守備面では戦力として期待できる。長打もあるが、問題は「粗さ」を克服できるかだろう。
また、ロッテはこの他に春季キャンプに参加しているフランシスコ・ぺゲロも正式契約となる見込み。183センチ86キロの右打ちの外野手。ドミニカ共和国出身。2006年、ジャイアンツに入団。マイナー8年目の2013年にMLBに昇格した。マイナーではシーズン2桁本塁打は1度だけ。長距離打者ではなかったが、盗塁は多い。
MLBでは35試合に出たが先発は9試合だけ。代打、守備固めが中心。MLB通算は1本塁打1打点、打率.200。2014年オリオールズに移籍するも、オフにFAとなり、以後はメキシカンリーグでプレー、昨年はルートインBCリーグ、富山に所属し、297打数115安打20本塁打52打点、打率.387を記録。同リーグのシーズン安打数記録を塗り替えた。
MLBのマイナー通算打率は.302、アベレージヒッターだ。しかし、早打ちで四球が少ない。これがMLBで生き残れなかった原因だろう。しかしチャンスを与えられれば、意外な活躍をする可能性はあるだろう。
新外国人はいずれもMLBで短期的に活躍した経験を有している。この経験を活かすことができれば、期待できるだろうが、欠点をいかに克服するかが課題になる。
(広尾晃 / Koh Hiroo)