高谷&栗原離脱で“捕手難”直面のホークス チャンスを掴む若手捕手は誰?

A組スタートの九鬼に加え、B組から谷川原&堀内の2人が紅白戦に参加

 2人の故障離脱に伴って、1軍が確定しているのは甲斐拓也1人だけ。残る1枠ないし、2枠には誰が入るのか。その候補にあがるのは、キャンプインからA組で過ごしていた2年目の九鬼隆平に加え、3年目の谷川原健太、育成選手の堀内汰門の2人だろう。2人はA組に加わり、紅白戦にも参加。それぞれが一線級のA組の投手から安打を放つなど、懸命にアピールしている。チームの危機を、個人のビッグチャンスに変えられるのは誰か。現在、A組でアピール合戦を繰り広げている候補を見てみよう。

○九鬼隆平(2年目、右投右打)
 2016年のドラフト3位で秀岳館高から入団した「強打の捕手」。1位田中正義、2位古谷優人と期待の星が並ぶが、この九鬼も侍ジャパンU-18で4番を担った大器だ。ルーキーイヤーは3軍戦で7本の本塁打を放ち、ウエスタンリーグでも2本のアーチをかけている。キャッチングなどにはまだ課題はあるものの、最も期待値は大きい。24日の紅白戦では開幕投手に決まっている千賀から右前適時打、同期の古谷から中前安打と2安打を放っている。「九鬼水軍」を率いた戦国武将の九鬼嘉隆の末裔。

○谷川原健太(3年目、右投左打)
 九鬼の1歳上にあたり、2015年のドラフト3位で豊橋中央高から入団。身長174センチと小柄ながら、卓越したバットコントロールによる打力を評価されている捕手。2年目の昨季は、右肘の手術の影響でリハビリの期間が長かったが、終盤から出場したウエスタンリーグでは13試合で打率.400をマークした。高校通算41本塁打、遠投110メートルの強肩も武器としている。22日の紅白戦で左キラーの嘉弥真から左前安打、24日の紅白戦では長谷川宙から左前安打と2試合連続安打に成功した。

○堀内汰門(4年目、右投右打)
 2014年の育成ドラフト4位で山村国際高から入団した育成選手。1年目に右鎖骨骨折を負い、長期のリハビリ生活を余儀なくされた。昨季は2軍戦1試合のみの出場だったが、3軍戦で63試合に出場している。22日の紅白戦では、ルーキーの渡邉雄大から中前安打を放っている。

 故障者2人を除くと、ソフトバンクの捕手は支配下4人、育成を含めても計6人だけだ。B組には、5年目の張本優大、そして育成の3年目・樋越優一がいる。現状では九鬼が第2捕手の筆頭候補か。チームのピンチで出来たチャンスを掴み取る若い力は、一体誰になるだろうか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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