日本ハム加藤が開幕投手に前進 3回完全も「信頼度を上げられるように」

日本ハム・加藤貴之【写真:石川加奈子】
日本ハム・加藤貴之【写真:石川加奈子】

打者9人を41球「自分の思う通りに投げられました」

 日本ハムの加藤貴之投手が3日、本拠地で行われたロッテとのオープン戦に先発。3回打者9人をパーフェクトに抑えた。

 圧巻の投球だった。初回、荻野貴を投ゴロ、藤岡裕を三ゴロ、中村を遊邪飛と三者凡退で斬ってとると、2回以降もストライク先行でアウトを重ねる。走者を出すことなく、打者9人を41球で料理した。

「前回の登板より、早いカウントで打ち取ることができたり、自分の思う通りに投げられました」。2回2安打無失点だった先月24日の中日戦よりも進化した内容に、加藤は納得の表情を浮かべた。

 一番の収穫は直球だ。「ストレートでしっかり打ち取れたりしている。そこは一番の特徴でもあるので良かったです」。ルーキーながら4番に座る安田には4球全て直球を投げ、ニゴロに打ち取る貫禄を見せた。

 この日の試合前、栗山英樹監督は加藤について「キャンプ中からボール自体は悪くないが、まとまらない。開幕までにまとめてもらわないといけない」と語っていた。そんな指揮官の思いに結果で応えてみせた。

 昨季開幕投手を務めた有原航平投手が右肩痛で戦線離脱しており、開幕投手は本命不在。一昨年7勝、昨年6勝を挙げた3年目左腕も有力候補の一人だ。1日の台湾・ラミゴ戦で先発した上沢直之投手も3回を完ぺきに抑えており、競争は激しさを増している。

 完ぺきな投球にも加藤が表情を緩めることはなかった。「コントロールもそうですが、もっと全体的に信頼度を上げられるように。次はもっと長いイニングを投げると思うので、今日よりも良いものを出せるように頑張ります」と次回登板へ力を込めた。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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