侍ジャパン、豪に快勝 初の“フル代表”で稲葉監督「大きな収穫があった」

リードを守り抜いて2-0で勝利した侍ジャパン【写真:Getty Images】
リードを守り抜いて2-0で勝利した侍ジャパン【写真:Getty Images】

6投手のリレーで完封、先発の千賀には「さすがと言いますか…」

 野球日本代表「侍ジャパン」は3日、ナゴヤドームで「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2018 日本vsオーストラリア」を戦い、6投手による無失点リレーでリードを守り抜いて2-0で勝利した。初めて制限のない“フル代表”で試合を戦った稲葉篤紀監督は試合後の記者会見で「緊張している感じはしましたし、野手はまだ仕上がりが遅い中でこの試合に合わせてくれて、粘って勝てたというのは大きな収穫があったと思います」と振り返った。

 先発の千賀滉大(ソフトバンク)による驚異の投球で幕を開けた。立ち上がり、1番打者のジョージから圧巻の3者連続空振り三振。2回もオーストラリア打線に打球を前に飛ばさせることなく3者連続三振。2回を投げて、全6個のアウトを全て三振で奪う圧巻の投球内容には指揮官も「さすがと言いますか、この時期ですけど、しっかり調整してやってくれました」と脱帽した。

 その後も今永昇太(DeNA)、東浜巨(ソフトバンク)、田島慎二(中日)、岩嵜翔(ソフトバンク)、山崎康晃(DeNA)6人でバトンを繋ぎ、完封リレー。指揮官は「投手たちはそれぞれ特徴を生かしてくれた。使えるボールを試してくれたと思います」と投手陣全体を振り返った。

 打線は5回までオーストラリア先発の元楽天・ブラックリーに苦戦を強いられたが、左腕が降板すると、打線が繋がった。6回に先頭の秋山翔吾(西武)が四球で出塁すると、菊池涼介(広島)がバントで送り、柳田悠岐(ソフトバンク)が中前適時打を放って先制に成功。さらに筒香嘉智(DeNA)が右翼手の頭上を越す適時二塁打を放って2点目を奪った。

 1番に起用した秋山が出塁し、主軸の柳田、筒香が返すという狙い通りの得点パターンに、指揮官は「秋山選手を1番にしてとにかく出塁して、クリーンアップが返すと考えていた。柳田選手、筒香選手がそういうところで結果を残すのはさすがだなと思いました」と、連打で2点を生んだ3番・柳田、4番・筒香の働きを褒め称えていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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