上原浩治が10年ぶり巨人復帰 データ実証の芸術的な投球を披露するか?
巨人で歴代15位の112勝、断トツ1位のK/BBでどこまで勝ち星伸ばすか
続いて、巨人投手の歴代勝利数15傑をみてみよう。
【巨人投手の歴代勝利数15傑】
1別所毅彦 221勝
2中尾碩志(輝三) 209勝
3堀内恒夫 203勝
4V.スタルヒン(須田博) 199勝
5藤本英雄 183勝
6斎藤雅樹 180勝
7桑田真澄 173勝
8槙原寛己 159勝
9城之内邦雄 141勝
10江川卓 135勝
11大友工(工司) 129勝
12内海哲也 128勝
13西本聖 126勝
14藤田元司 119勝
15上原浩治 112勝
上原は巨人で歴代15位の112勝を挙げているが、今後どれだけ積み上げることができるだろうか。
プロ入り以来、NPB、MLBを通じて背番号「19」をつけていたが、現在この番号はエース菅野智之がつけているので、新しい背番号は「11」となる。巨人の「11」は、巨人史上最多勝の別所毅彦、渡辺秀武、角三男、斎藤雅樹らがつけてきた由緒ある背番号だ。背番号の歴史にも、新たな1ページを加えることになる。
NPBで上原が記録したK/BB(奪三振数÷与四球数)は6.68。82年を超すNPBの歴史で、1500イニング以上投げた投手では断トツの1位だ。史上最も制球力がある投手、と言ってもいいだろう。MLBでもK/BBは7.33を記録するなど、全く衰えなかった。
“芸術品”とも言えるその投球を、巨人の若手投手の前で披露する。そのこと自体が球史に残る出来事と言ってもよさそうだ。
(広尾晃 / Koh Hiroo)