ダルビッシュと契約するまで…カブス社長が交渉の“裏側”明かす「ハッピーだ」

「我々はダルビッシュをこの上ないタイミングで獲得できたと思う」

 ところが、本人と面談をする中で、カブスが次第にダルビッシュに惹かれていったという“過程”が、記事では描かれている。エプスタイン球団社長が「彼との契約に踏み切る前に、彼についてもっと学ぶ必要がある」と代理人に伝えたところ、答えは「それは良かった。彼(ダルビッシュ)も多くの時間を共にし、その球団のことをしっかりと把握するまではどことも契約しないからね」というものだった。同球団社長は「それは興味深いことだったよ」と振り返っている。契約の金額だけを見るのではなく、球団について深く知ってから移籍先を決めたい。この本人の考えに感銘したというのだ。

 ダルビッシュが渡米したのは、日本人選手の評価がやや下がっていた2012年。当初はチームの成績よりも自身が結果を出すことにこだわり、日本を背負って立つことに不安を感じていたことを、カブス首脳陣に素直に打ち明けた、と記事では紹介。昨年のワールドシリーズでの2試合連続KOでドジャースを失望させてしまったという辛い経験から、ダルビッシュが野球への向き合い方などを変えた、とも指摘している。そして、その後のオフで「彼は優勝するチャンスが大いにあるチームを追い求めたのだ」という。

 今はチームの勝利、そして世界一を強く望んでいるというダルビッシュ。エプスタイン球団社長はMLB公式サイトの取材に対して「彼は今、残りのキャリアをワールドシリーズ制覇、そして優勝チームにおいて重要な役割を果たすために献身する立場にいるんだ」とした上で、その知性、フィジカル面を絶賛。「彼のメンタルにおける能力がフィジカルのそれと釣り合うようになったら……彼がどれほど優れているか誰にもわからない」「だから今、ハッピーだと言っておくよ。我々はダルビッシュをこの上ないタイミングで獲得できたと思う」と大きな期待を寄せている。

 ダルビッシュが加わったことで、カブスの先発ローテーションはメジャー有数の陣容となった。実力通りの結果を残せば、悲願の世界一は確実に手の届くところにある。

(Full-Count編集部)

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