ホークス今宮は世界記録の川相を越えるか?「犠打」「犠飛」の記録

今宮健太は歴代3位のシーズン62犠打を2回記録

〇200犠打 40人

炭谷銀仁朗(西)193犠打 残7犠打(23犠打)

中島卓也(日)193犠打 残7犠打(25犠打)

嶋基宏(楽)187犠打 残13犠打(27犠打)

渡辺直人(楽)181犠打 残19犠打(4犠打 西武)

川崎宗則(ソ)180犠打 残20犠打(4犠打)

田中賢介(日)176犠打 残24犠打(0犠打)

鶴岡慎也(日)170犠打 残30犠打(1犠打 ソフトバンク)

安達了一(オ)170犠打 残30犠打(17犠打)

大和(De)161犠打 残39犠打(1犠打 阪神)

石川雄洋(De)152犠打 残48犠打(6犠打)

 やはり捕手と内野手が多い。今宮健太はシーズン犠打数で歴代3位となる62犠打を2回記録、昨年も52犠打をマーク。超ハイペースで犠打を量産している。このペースでいけば、あと数年で歴代記録に迫るはずだ。

 犠打はチームの戦術とも密接にかかわっている。ソフトバンクは昨年、12球団最多の156犠打を記録したが、最下位のDeNAは84犠打だった。どのチームに所属するかで個人の犠打数は変化するのだ。そのことも考慮する必要がある。

「犠飛」は、フライによって走者を本塁に返した回数だ。犠飛を記録した打者は、打数はカウントされず、打点がつく。前述のように、MLBでは1950年代まで「犠飛」は「犠打」に含まれていた。しかし、犠飛が多い打者は犠打が多い打者とは全く異なる。

【NPBの犠飛5傑】

1野村克也 113犠飛

2加藤英司 105犠飛

3王貞治 100犠飛

4門田博光 95犠飛

5長嶋茂雄 90犠飛

5張本勲 90犠飛

 球史を代表する大打者が並んでいる。犠飛は、走者が三塁にいる状況で、適時打が打てなかった場合の次善のリザルトだ。得点機に打席に立つことが多く、外野に大きなフライを打ち上げる能力がある長距離打者に多い。しかし、犠飛のシーズン記録は大杉勝男(東映)が1970年に記録した15犠飛。それほど多い記録ではない。100犠飛以上は3人しかいない。

 現役の犠飛5傑を見てみよう。()は昨年実績

1新井貴浩(広)77犠飛(4犠飛)

2福浦和也(ロ)76犠飛(2犠飛)

3阿部慎之助(巨)66犠飛(7犠飛)

4内川聖一(ソ)62犠飛(2犠飛)

5中島宏之(オ)60犠飛(5犠飛)

 犠飛は強打者の指標ではあるが、連盟表彰基準である100犠飛に届く選手は、今季は出そうにない。21世紀以降、100犠飛に手が届いた打者はいない。今後、誰が達成するだろうか注目が集まる。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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