ホークス工藤監督 逆転サヨナラで連敗ストップに「取っといてほしかった」

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

6回には初のリクエスト判定覆らずも「試せてよかった」

 20日、ソフトバンクは中日に8-5で逆転サヨナラ勝ちを収め、オープン戦の連敗を8で止めた。工藤公康監督は終盤の逆転劇に「チーム全体みんなで取り戻したのはよかった」と、選手たちの活躍を称えた。

 先発の東浜巨が6回5失点。打線も中日のガルシアに5回までヒット2本に抑えられるなど、前半は一方的な展開で9連敗も濃厚かと思われた。しかし6回裏、今宮健太からの3連打で2点を奪ってガルシアを引きずり下ろすと、徐々に流れはソフトバンクへと傾いていく。8回裏、内川聖一のオープン戦初安打が2ランとなり1点差。9回には先頭の中村晃が初球をライトスタンドに叩き込んで同点。松田宣浩がエラーで出塁すると上林誠知には犠打のサインを出すなど、勝ちにこだわる采配も光り、最後は川島慶三が豪快なサヨナラ3ランで締めくくった。

 工藤監督は上林に犠打を命じた場面を振り返り、「打たせるのも悪いことではないと思うが、負けが続いていたんでね。最後はいい形で終わりたかった」と、連敗を止めたい気持ちが強かったことを正直に口にした。ヒーローの川島については「バッティングの状態もいいし、守備位置もいい。派手に見えないのも、守備位置がいいから」と、この日5度あった守備機会にも触れ、攻守での貢献を称えた。

 逆転サヨナラというド派手な連敗ストップに「こういうのはシーズンに取っといてほしかったけどね」と笑いながらも、「チームとしても明るくなる。チーム全体みんなで取り戻したのはよかった」と満足そう。「抑えてもらわないといけない投手がしっかり抑えてくれた」と、終盤の逆転につなげたモイネロ、森唯斗、サファテの好投についてコメントすることも忘れなかった。

 6回、内川のサードゴロが際どいタイミングでアウトとなると、今シーズンから導入された「リクエスト」制度を初活用。判定はアウトのままだったが「あのタイミングならアウトということがわかった。(セーフになる)願いも込めていってダメだったけど、試せてよかった」と工藤監督。オープン戦も残り4試合。すでに勝ち越しはないが連敗を止めたことで、さらに試せることも出てくるかもしれない。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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