ホークスが細やかな継投策で白星 工藤監督「今日から実戦に即した采配」

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

守護神サファテ不在も9回は岩嵜がピシャリ

 23日、ソフトバンクは5-3で広島に勝利。千賀が右上腕の張りで予定外の3回降板となったものの、2番手・石川柊太のピンチに嘉弥真新也、田中正義が救援。さらに森唯斗が1点を失うとモイネロを回またぎで投入するなど、シーズンさながらの継投策でリードを守った。

 2番手の石川が3イニング目に失点し、なおも無死三塁というピンチを背負うと、工藤公康監督が迷いなく動いた。左打者が続く場面で嘉弥真を投入。嘉弥真が期待に応えて松山と安部を打ち取ると、右のメヒアに対しては田中をマウンドへと送った。21日の中日戦では初めて走者を背負った場面で登板し、いきなりタイムリーを浴びた田中だったが、この日はフルカウントからメヒアをショートゴロに切って火消しに成功した。

 また、7回に登板した森が2本の二塁打で失点すると、左の丸に対してモイネロを投入。二塁ゴロで丸を打ち取ったモイネロは続く8回も3者凡退に抑えた。この日はサファテがベンチ入りしておらず、9回は岩嵜翔が3人でピシャリ。まさにシーズン同様の勝ちにこだわった継投策を見せた。

「今日から実戦に即した采配をしますよと言っていたし、投手にもそういう準備をしてもらうと言っていた」と工藤監督。

「先発が3回で降りたことは予定外だったけど、こうやって石川くんがある程度長いイニングを投げてくれると、後ろで投げる投手も楽になる。そこはしっかり見ることができたかなと思う。(シーズンでは)ここにサファテが入るので、あそこで田中くんがいったかどうかはわからないが、(オープン戦では)彼の適正も見なきゃいけないからね」と、第2先発ともいえる石川からの細やかな継投策を満足気に振り返った。

 今宮健太がウイルス性胃腸炎、千賀が右上腕の張り、中村晃が臀部の張りと、この日だけでも故障者が続出したが「悪いものは早めに治して、いい状態で開幕を迎えてほしい」と、1週間後に迫った開幕に向けて各選手の状態が改善することを祈るように語っていた。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY