ハム21歳右腕が狙う守護神の座 吉井コーチも認める進化「目指そうサファテ」
ハム石川直が汚名返上の好投
日本ハムの石川直也投手が24日、本拠地でのヤクルト戦でオープン戦2セーブ目を挙げた。
21歳の若き守護神候補が一夜で汚名を返上した。2-1と1点リードで迎えた9回のマウンドへ。四球絡みで2死二塁と一打同点のピンチを迎えたが、最後は奥村を147キロ直球で空振り三振に仕留めた。
珍しくガッツポーズで感情を露わにした右腕は「昨日打たれて悔しかったので、やり返そうと思った。今日投げられて良かった」とリベンジの場を与えてくれた首脳陣に感謝した。
3点リードで9回に登板した前日のヤクルト戦では炎上。5安打4失点でまさかの逆転を許した。「昨日のうちにメンタル面を反省して、切り換えた。今日は細かいことを考えず、バッターに集中した」と振り返る。吉井理人投手コーチも「やられたらやり返せということ。昨日は抑えようと丁寧にいっていたけど、今日は大胆にいっていた」と評価した。
プロ3年目の昨季、37試合に登板して頭角を現した。吉井投手コーチからは「目指そうサファテ」と繰り返し、声をかけられている。昨季日本新記録の54セーブを挙げたソフトバンクのサファテのような絶対的守護神への成長を期待される大型右腕だ。
193センチ、102キロのサファテに対して、石川直は191センチ、91キロ。「サファテに比べると、まだ体は薄っぺらいけど、体も技術も去年より成長している」と吉井投手コーチは着実な進化を認める。
セットアッパーのマーティンと抑えの増井が抜けた今季、石川直が狙うは守護神の座1本だ。「やらせてもらえるチャンスは少ないと思うので、そのチャンスを取るしかない。抑えをやるしかないと思っている」。力を込めた言葉には並々ならぬ決意がにじんでいた。
24日に開催された日本ハム対ヤクルトのオープン戦、ハイライト動画(視聴可能期間:3月24日~4月23日)
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)