阪神・福留はなぜ40歳でもスゴイのか 揺るぎない哲学「俺は流されない」

掲げるキーワードは「孤独」、「何があっても自分は流されない」

「個の力が上がらずに、チームが強くなるなんてあり得ないから。基本は1+1=2という足し算。シーズンが進む中で、そこに経験が加わって足し算以上のチーム力が生まれることもある。でも、それはプラスαの部分。基本のチーム力を上げるには、個の力を上げないと。個人の力が1だったら、何とかして1.5にしよう、2にしようっていう意識がないと難しいよね」 

 選手がそれぞれに「個の力」を伸ばすためには何が必要か。才能あるプロの世界で頭抜けた存在になるために、福留が掲げるキーワードは「孤独」だ。 

「俺は群れないことが一番いいと思う。孤独でも耐えられる自分を持てるか持てないか。常に全てを仲良しこよしでやるなんていうことはない。1人になった時に何を考えられるか、何ができるかっていうことを思った方が成長につながる。みんなで和気あいあい楽しくやりましょう、だと競争にはならないよね。言葉は悪いけど『コイツをなんとかして蹴落としてやろう』っていう思いは大事。『プライベートで仲良くしてるけど、グラウンドでは蹴落としてやろうと思ってます』って口で言ったとしても、絶対そうは思ってない(笑)。 

 俺は、自分がやりたいことは誰に何を言われようがやるタイプだった。みんなが飯に行くから途中でやめるとか、そういうことはしたことがない。何があっても自分は流されない。そういう強さが大事だっていうことを、若い選手たちが思い出した時に、自分たちが成長する、伸びていく過程の中でプラスになるんじゃないかな。何事も中途半端で終わらせないためには、自分の中に厳しさを持つ必要があるから」 

胸に秘める「いつでも来い」の思い

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