先発5人制定着は1976年ドジャース エンゼルスの6人制採用に見る“奇縁”

先発5人制がいいか、6人制がいいか…尽きることない賛否の声

 ただ先発投手たちに故障が相次ぐと、先発6人制が話題に上るようになる。ただ、6人制には反対意見もある。メジャー12年間で30試合以上に先発したことが9年もあり、通算147勝を挙げているレンジャーズのコール・ハメルズは地元メディアに「ずっとやってきた先発5人制がいい」と発言していたという。 

 2015年いっぱいで引退するまでホワイトソックスなどでメジャー通算214勝を挙げ、2年目から引退するまで15年連続で30試合以上に先発したマーク・バーリーに話を聞いたことがある。故障なく毎年中4試合で投げてきた彼は「登板間隔が中5試合になったら体は楽かもしれない。だが、自分はずっと中4試合で投げてきたから、それが心地いいな」と言っていた。 

 ファンのために、できる限りエースの登板機会が多い方がいいだろうから、5人制の方がいいとの意見もある。また、シーズン途中に6人制のチームから5人制のチームにトレードされたら、適応するのに時間がかかるのではないかとの懸念も出てくる。 

 さてそんな中、エンゼルスはメジャー史に新たなページを加えることになるのだろうか? 何の気なしに1976年のドジャースのドラフト指名を見てみた。1巡目指名にペンシルベニア州出身の捕手、マイク・ソーシアという名があった。現在のエンゼルスの監督である。奇縁と言うべきか。1976年のドジャースに関係のある人物が、先発6人制でメジャーに新しい息吹を吹き込むのか。興味深いシーズンになるかもしれない。 

(樋口浩一 / Hirokazu Higuchi)

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