イチロー、“本塁打強奪“の超美技 慣れない左翼も「ただ、捕りますけどね」

マリナーズ・イチロー【写真:Getty Images】
マリナーズ・イチロー【写真:Getty Images】

今季初ヒットは「僕にとって重い1本」、超美技は「難しいプレーじゃない」

 マリナーズのイチロー外野手は3月31日(日本時間1日)、本拠地インディアンス戦に「9番・左翼」でスタメン出場し、4打数2安打1得点と活躍した。今季ヒットにとどまらず、マルチ安打を記録して通算3082安打に。キャップ・アンソン(3081安打)を一気に抜き去り、歴代単独21位に浮上した。さらに、3回には相手の本塁打を強奪するスーパーキャッチ。試合後には「言うほど難しいプレーじゃないんですよ」と振り返った。初回に4点を先制されたマリナーズは追い上げたものの、5-6で敗れた。

 開幕戦から2試合連続スタメン出場のイチロー。マリナーズの選手として2012年7月21日のレイズ戦以来2079日ぶりのヒットは、3回に先発の昨季最多勝右腕カラスコから。そして、7回には難敵の中継ぎ左腕ミラーから巧みなレフト前ヒットを放った。2戦目にしてマルチ安打。ただ、最大の見せ場は3回の守備だった。

 レフトフェンスを越えようとしていた先頭ラミレスの大飛球を完璧なタイミングでジャンピングキャッチ。フェンスにぶつかりながら、ホームランを“強奪”した。試合後、イチローは「いや、レフトで経験がないので、そこの難しさは少しありました。ただ、捕りますけど」と笑い、「言うほど難しいプレーじゃないです、そんなに」と振り返った。

 マリナーズは初回に4点を先制されながら、イチローの美技とヒットから流れが変わった。イチローは9回には守護神アレンの前に三ゴロに倒れ、惜しくも1点差を追いつくことができなかった。それでも、メジャー最年長の44歳が圧倒的な存在感を示し、チームを牽引した。

「エリア51」と呼ばれたライトではなく、レフトでの超美技。そして、シアトルで“日常”だったマルチ安打。今季初ヒットには「もちろん、それは重い1本なので、僕にとって。……この1本があるかどうか、ずっとわからないままこの冬を過ごしてきたので、その意味ですごく重い1本になりましたね」と話した。数々の偉業を達成してきたシアトルで、英雄の新たな伝説が幕を開けた。

(Full-Count編集部)

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