鷹5球団競合ドラ1右腕が念願の1軍デビュー 「ファンの人に信頼される投手に」

簡単に2死を奪ったが吉田正に153キロの直球を打ち返された

 1イニングを投げて1安打1失点、1つの三振を奪った。最速153キロもマークした。ただ、田中の口から漏れるのは反省の言葉だった。悔やんだのは、やはり吉田正に1発を浴びた、あの1球。「配球に迷ったところがあった。1-1から変化球でファールかゴロを、と考えていた。真っ直ぐに決めきれずに投げてしまった」。気持ちが不十分なままに投げたストレートを痛打されていたのだ。

「いいバッターが相手では中途半端なことは出来ない。勉強になりました」と語った一方で、手応えも得ていた。それがストレートの質だ。右腕があげたのは、宗を見逃し三振に仕留めた152キロの真っ直ぐ、そして吉田正に投じた初球、153キロのストレートだった。

 プロ入り後、右肩痛に苦しみ、ファームですら、ほとんどマウンドに上がることが出来なかった田中正義。昨季1年間は苦しいリハビリ。それを経て、1軍の舞台に立つところまでやってきた。「2、3球は真っ直ぐでいいボールがあった。吉田さんへの初球とかですね。ああいうボールが投げられていれば、ある程度はいけるのかなと思います」。ようやく自分なりに納得のいくボールが投げられてきている。

 もちろん、まだ発展途上にある。秘めたるポテンシャルは、まだこんなものではないはずだ。「マウンドで練習しなくてはいけないことばかり。もっともっと自分優位に、打者を上から見下ろすくらいのピッチングをしないといけないと思いました」と語った田中正義。1年の時を経て、まず1歩、プロ野球選手としての歩みを進めた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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