再び貯金の鷹・工藤監督 中3日で7回零封の石川を称賛「全てがよかった」

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

8日楽天戦で中継ぎ登板も中3日でスクランブル先発

 ソフトバンクが快勝し、再び貯金を1とした。12日、ヤフオクドームで行われた日本ハム戦。中継ぎ登板から中3日でスクランブル先発した石川柊太投手が7回を無失点に封じる好投を見せ、試合後の工藤公康監督も「本当によく投げてくれた。テンポ、リズム、全てがよかったです」と手放しで称えた。

 苦しい台所事情を救う投球だった。リリーフで2/3回を投げた8日の楽天戦から中3日。右肘の張りで登録抹消となった千賀滉大に代わってスクランブル先発した。初回、3者連続三振の圧巻の立ち上がりを見せると、その後も日本ハム打線に得点を許さなかった。

 2回は2死二、三塁のピンチを招いたが、昨季までのチームメート鶴岡を三邪飛。7回には無死一、二塁から、二塁走者レアードの凡ミスもあって無失点で切り抜けた。7回4安打無失点の好投で今季2勝目をマークした右腕を、指揮官は「出来過ぎなくらい。5回ないし6回くらいと思っていた。投げる力がついてきたなと感じます」と評価。8回には嘉弥真、加治屋、モイネロと“一人一殺リレー”を展開したが、「それができたのも石川があそこまで投げてくれたおかげ」とした。

 打線は2回に松田の適時打で先制すると、4回には先頭の柳田に待望の今季1号ソロが飛び出した。柳田は8回にも適時打。当たりが戻り始めた主砲に、指揮官は「1番本人がホッとしていると思う。アレが出たから、次の1本が出たところもある。本塁打が出てよかったなと思います」と笑顔を浮かべた。

 この日、昨季チーム最多の72試合に投げたセットアッパー岩嵜翔が右肘の手術を受けた。全治3か月の見込みで前半戦は絶望。「岩嵜くんがああなったのは痛い、大きいところ。彼の分まで、彼が戻ってくるまで、いい形で優勝を狙える所にいれるようにやっていきたい」と工藤監督。序盤からチーム事情は苦しいが、全員野球で勝ちをもぎ取っていく。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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